カナダは子育てしやすい!?カナダの最新子育て事情!

カナダの若きイケメン総理大臣、2015年の就任当初から色々と改革を頑張っておられます。前首相から引き継いだ案件もありますが、カナダのトロントで妊娠、出産、そして子育てをしている筆者が、身をもって実感した政府からの恩恵はたくさんあります。
日本でこれらを経験したことがないので、比べることはできませんが、筆者の目線で感じたことを色々ご紹介します。

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◾12歳まで公共交通機関は無料

こちらはトロントに限ってですが、2015年よりTTC(Toronto Transit Commission:トロント市運営の交通機関)のバス、地下鉄、ストリートカーの料金が12歳まで無料になりました。

◾OHIPで医療費が無料

カナダの健康保険は連邦政府や各州の税金によってまかなわれていますので、各州の健康保険制度は異なります。
オンタリオ州ではOHIP(Ontario Health Insurance Plan=健康保険システム)を採用し、一定の条件を満たす居住者が取得可能で、必要な医療サービスを無料で受けることができます。歯科、眼科、薬代、差額ベッド代、専門医の診療費の一部、リハビリテーション費用の一部、美容整形費用を除くほぼ全ての医療費がカバーされます。

◾子育て支援プログラムの充実

図書館、コミニュティセンター、TCDSB(Toronto Catholic District School Board)のPFLC(Parenting and Family Literacy Centresなどの施設で子育て支援プログラムを受けることができます。
有料、無料など様々なプログラムがあります。市が提供しているスイミング、スポーツ、ダンスなどは市民であればお安いので、人気のクラスは毎回争奪戦ですが、家計を圧迫せずに子供達に習い事をさせてあげることが可能です。

日本に一時帰国した際にスイミングの体験レッスンに行ってお話しを聞きましたが、入会費やレッスン料が非常に高くて驚きました。また私の地元のお話で、他の地域では違うかもしれませんが、公民館などで行なわれている無料の支援プログラムは月に数回のみで、内容の充実度がイマイチで少し残念に感じました。

◾産前産後、育児休暇18ヶ月取得可能へ

カナダでは産休・育休中でも国からお給料が支払われます。このEmployment Insurance (EI)はカナダでは産休15週と育休が最大35週取得可能で、その間は産休に入った日からさかのぼって52週のうち、もっとも収入の多い22週の平均額の55%分の手当が支給されます。会社の福利厚生によっては100%近く支給されることもあります。
この産前産後、育児休暇を最大延長18か月まで取得可能になりました。この場合もっとも収入の多い18週の平均額の33%分の手当が支給されます。トータルの支給額は変わらないですが、その分子供と過ごせる時間が増えますし、延長しても会社への復帰は保証されています。

◾室内施設の充実

冬の寒さが厳しいトロントでは−10℃を下回る中、体力の有り余る子供達を室内にずっと居させるのは至難の技です。
インドアのキッズプレイグラウンドが市内だけでも20何ヶ所以上もありますし、ダウンタウンは地下鉄の駅から主要ビルやショッピングモールまで全てつながっているので、外に出ることなくお買い物やお食事、用事を済ますことができます。
北海道などの寒い地域は同じような施設があると聞きますが、例えば私のように関東出身だと気候的に微妙。冬の寒い中お外に出られなくはないですが、公園などの屋外に何時間もいるのは少し躊躇してしまいますよね。

◾たくさんの自然や整備された公園

トロントには大小合わせて1500もの公園があります。どちらもきちんと整備されており、子供が遊べる遊具、ピクニックテーブル、ベンチ、場所によってはバーベキュー台が設置されていたり、スプラッシュパッドがある場所もあります。
芝生や樹木もたくさん周りに植えられており、夏場は家の中で食事をしたことがないくらい、公園に行く頻度が多いです。

◾相当高級なレストランでなければ、ほぼ子連れで行ける

多くのレストランやバー、パブなどにハイチェアやブースターチェアがあり、待ち時間に退屈しないように塗り絵やクレヨンをくれます。
どうしても子連れだと騒いだり、暴れたりして他のお客様に迷惑をかけてしまわないかと外食を躊躇してしまいますが、たまには息抜きしたい!!ちょっとおしゃれなお店でも、オープン直後の早めの時間を狙ったり、バーやパブでもサンデーブランチがあるお店などは子連れでいっぱい。息子が0歳の時から、よく家族で食事に行ったりしています。

◾父親が育児に協力的

おそらく日本との環境の違いもありますが、基本的に残業が少ない、フルタイム共働きの夫婦が多い、里帰り出産などという概念がない等の理由で父親も非常に育児に協力的です。
日本でも男性が育児休暇を取得し、子育てに協力的な傾向にありますが、事実上は浸透していないのが現状。社会全体がこの問題を解決するために動けるのが理想ですが、まだまだ難しそうですね。

ここまで良い部分を並べ立ててきましたが、もちろん困ることもあります。

◾自己判断で専門医の受診ができない

例えば日本だと湿疹ができたから皮膚科、目のかゆみと充血がひどいから眼科というように自分で専門医を受診することができます。
しかしこちらの医療制度ではまずファミリードクターを受診してから紹介状をもらい、専門医への予約を取り付けます。しかし医療が無料なだけに患者数も相当な数に上るのでしょう。緊急でも平均4〜6時間待ち。命に別状がなければ予約は3〜6ヶ月先、いざ受診するまでに症状が改善している場合だってあります。

逆に義理の父が痛みを訴えてから、胃癌の診断をされ手術を受けるまでに1年半かかりました。もっと早くに受けていたら早い段階で処置できたのではないかと今でも悔やまれますが、今は元気なので無理やり納得している感じです。

◾待機児童問題と非常に高いデイケア代

日本同様、待機児童問題は深刻です。妊娠が発覚してすぐに探して登録申請したデイケア。2年経った今もまだ待っている状態です。
さらにトロント市内のデイケアの平均額は預ける際の年齢にもよりますが、2ヶ月〜12ヶ月の子供でひと月$1649(日本円で約13万円程)です。こうなるとそれ以上の収入がなければ、働いて預ける意味がありません。

◾土曜日も学校でお勉強!?

これは国際結婚夫婦の永遠のテーマではないかと思いますが、子供の言語教育です。
カナダの公用語である英語とフランス語に加え、両親の言語を教えるとなると、大抵土曜日に補習校と言われる学校に子供達を送るご両親が多いです。私の周りの日本xカナダのハーフの子達は日本語の補習校へ、公園であったスロバキアxカナダのハーフの兄弟はスロバキアの補習校へ通わせていると聞きました。
他の子供達と遊べないでお勉強は心苦しい、でも将来を考えると選択肢を広げてあげたい・・・我が家の息子ももう少し大きくなったら彼らのように補習校に通うようになる、自分で物事を決められるようになったら日本の学校に入学させることも考えていますが、難しい選択です。

各ご家庭で考え方はそれぞれだと思いますが、我が家は上記のことを踏まえてカナダに生活の拠点を置きました。特にトロントはカナダ最大の都市だけあり、欲しいものはほとんど手に入ります。多民族国家で人種差別も少なく、様々な文化に触れ合えるという利点があります。

もしこれから子育て世代に突入する皆さんがこれを読んでくださっているのなら、カナダはお子様を留学させるにはとても良い国です。国際結婚、留学、海外赴任のご予定がある方、またはご興味がある方へもぜひ参考にしていただければ幸いです。

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