海外の冠婚葬祭あれこれ –結婚式編-

短期の旅行や留学、ワーキングホリデー中にはあまり参加する機会がないかもしれませんが、そこで知り合ったホストファミリーや友人達の繋がりで、数年後に結婚式などに招待されることがあります。
宗教によっても違いがありますが、筆者が今までカナダで参加した日本との違いに驚いた冠婚葬祭の第一弾として、参加する側の立場から「結婚式」についてご紹介します。

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参列者の服装の決まりは?

全体的に日本と比べるとラフな印象です。宗教的な問題や新郎新婦から指定がない限りは、特に厳しい決まりがないので、女性なら華やかなよそ行きの色ものドレス、男性ならスーツが無難です。
わざわざ美容院に行って髪の毛をセットしてもらう必要もありません。自分でちょっと巻いたり、飾りをつけるだけでも十分です。お庭、ワイナリー、ゴルフコースなどで行なわれる屋外挙式には、サングラスや帽子着用の方もいたりします。
次で書きますが、夜中まで続くパーティーに備えて、ヒールのない歩きやすい靴を別に持参するのもおすすめです。挙式(ceremony=セレモニー)と後披露宴(reception=レセプション)の間が3〜5時間空くこともあるので、一度自宅やホテルに帰り、夜に備えて着替えて行くという手もあります。

結婚式はトータル10時間以上!!

日本ですと挙式30〜40分、披露宴2〜3時間くらいが多いと思います。
こちらでは挙式(ceremony=セレモニー)は日本同様30〜40分、通常新郎新婦どちらかが通っている教会で執り行います。その後予約してあるバンケットホールやレストランに移動、新郎新婦が写真撮影などをしている間、参列者は披露宴前のカクテルアワーで飲み物や軽食を楽しみます。その後披露宴(reception=レセプション)となります。日本で言うところの二次会も兼ねたようなスタイルなので、挙式➡︎カクテルアワー➡︎披露宴まで参加するとトータル10時間以上続くのが主流です。
コース料理やデザートの後はお色直しなどはないので、そのまま新郎新婦のファーストダンスから、ハイヒールを脱ぎ捨てみんなでアップテンポのダンスに突入します。新郎新婦のお国によっては民族音楽を取り入れて、輪になって踊ったりもします。
カナダ人同士では夜中に軽食でグリルドチーズ(カナダ人が大好きなトーストにチーズを挟んでケチャップをつけて食べるスナック)、イタリア系ではポルケッタ(中に詰め物をした豚の丸焼きでイタリアの伝統料理)、セルビアとメキシコのカップルはミニタコスなどが振舞われたこともありました。

付き添い役のブライズメイドとグルームズマンの存在

ブライズメイド(bride’s maid)とは付き添い人、立会人として、結婚式で花嫁の側に立つ女性達のことを指します。主に花嫁の友人、姉妹、親族等で未婚の女性が務めることが多いです。お揃いのドレスを着てブーケ持ち、花嫁に華を添え引き立て、結婚式を盛り上げるための大切な役目を担います。
ブライズメイドの中でも一番花嫁と親しい、代表の女性をメイド・オブ・オナー(Maid od Honor)と呼び、さまざま中心的な役割を果たします。 バージンロードで花嫁に先立って入場し、花嫁の移動などのお手伝いをするアテンドも大切な仕事の一つです。
花嫁を祝福するブライダルシャワー(bridal shower)と呼ばれる前祝いのパーティーも企画します。一般的に結婚式の2ヶ月前から2週間前ぐらいにレストラン、花嫁あるいはブライズメイドの自宅などで行われるパーティーの事です。

ブライズメイド同様、花婿をサポートする男性たちのことをグルームズマン(groom’s man)またはアッシャーと呼びます。グルームズマンとは花婿の世話役を務める花婿付添い人として挙式をサポートします。ブライズメイドと人数を合わせ、花婿の兄弟や友人等の未婚男性が務めます。
グルームズマンの中でも一番花婿と親しい、代表の男性をベストマン(Best Man)と呼び、さまざま中心的な役割を果たします。結婚式披露宴当日、アッシャーは 挙式ではバージンロードを敷く、ブライズメイドをエスコートする、結婚式披露宴で進行の手伝いをする、ゲストを席までエスコートする等の役割を担います。 そしてアッシャーの役割はブライズメイド同様、結婚式の準備を手伝う、二次会を取り仕切るなど、いわゆる「幹事」的な役割ともいえるでしょう。
このほか北米やヨーロッパでは、バチェラーパーティー(bachelor party)と呼ばれる、花婿の独身時代最後の日をバカ騒ぎして一緒に過ごし、独身にお別れする企画をするのもグルームズマンの役割です。

彼氏、彼女がいる人はもちろん同伴

日本だと新婦、もしくは新郎友人として自分自身が一人で参加という形が多いですが、こちらはパートナー同伴で参加する方が多いです。最後にダンスがあるのも関係しているのでしょうか!?
遠距離恋愛をしていた時、従兄弟の結婚式に一緒に参加して欲しいと打診されましたが、どうしても仕事の都合がつかず断りました。まさか日本にいる私にまで声がかかるとは思いもしませんでした。

お食事の内容はスレキシブルに変更可能

移民や宗教が違うもの同士が共存していることからも伺えるように、結婚式の招待状にベジタリアンやアレルギー、宗教的に食べられないものなどを書く欄を設けてくれている場合がほとんどです。そこに記入しておけば、当日に対応してくれます。

お祝儀の習慣がない!?

通常“Gift registry” もしくは “Wedding List”が招待状に同封されています。これは事前に新郎新婦が好きなお店で欲しいものを選び、それらをリストにしたものです。招待客はその中から自分の予算に合ったものを選び、相手に送ります。
ない場合は当日現金やギフトカードをカードと一緒に持参します。相場は新郎新婦との間柄にもよりますが、親しい友人であれば、今は一人$150〜くらいが妥当と言われています。

引き出物がない

お祝儀同様、引き出物の習慣もありません。
その代わりに日本ではドラジェとして知られているプチギフト的なものが配られます。そして後日、感謝の意味を込めて Thank You Cardを作成し、メッセージを添えて郵送します。
我が家の場合は、私が日本人ということもあり、当時トロントでブームになりつつあった日本酒とおちょこのセットを小風呂敷に包んでお渡ししました。

知らない人からも招待状が届いたりする

これは我が家(イタリアン系)に限ってかもしれませんが、結婚式は大規模で派手。
私達の場合は私の親族友人がカナダまで来られない人も多かったため130人規模でしたが、周りは300人規模。知らない人から招待状が届くことも多々あります。
先日もモントリールから招待状が届いたので義父に尋ねたところ、義父の母方の従兄弟の子供とのこと。もうここまでくると関係性がよくわかりませんが、大規模になるのも頷けます。モントリオールに親戚がいたことをその時初めて知ったくらいです。

日本とはだいぶ違う海外の結婚式についてご紹介しました。厳しい決まりごとのある日本人の私達から見たら、驚きの連続です。
先述したように新郎新婦のお国柄や宗教、意向によって内容も変わってくるので、不明な場合は一緒に参列する方やご本人たちに直接確認してみるのが最善の方法だと思います。
ぜひ海外スタイルの結婚式に参加することになったら、どっぷり雰囲気に浸かって、思う存分楽しんでくださいね!

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