海外の冠婚葬祭あれこれ –お葬式編-

前回は海外の冠婚葬祭あれこれ –結婚式編-をご紹介しましたが、今回は「お葬式」についてご紹介します。
願わくば参加したくないですが、今後、国際結婚などで海外移住を考えている方などは、家族の繋がりも増え、参加せざるを得ない状況になる場合も考えられます。
筆者が今までに参加したのは、ヨーロッパ系カナディアンのプロテスタントのお通夜、イタリア系カナディアンのカトリックのお葬式です。

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参列者の服装の決まりは?

日本と比べると全体的にラフな印象です。
カナダに来てから9か月目のこと。親戚の突然の訃報に「喪服なんて持ってきてないよー」と焦って、当時持っていたありったけの黒いものをかき集めました。ユニクロの黒いカーディガン、黒の膝丈ワンピース、黒いストッキング、黒いハイヒール。お通夜(Viewing)にだけ顔を出す予定で、これで大丈夫か義父と主人に尋ねると2人揃って「それはちょっと黒過ぎる」との意外な反応。他にないので、結局その出で立ちで会場に行ってビックリ!!参列者は黒の革ジャンにデニム、黒地ではあるけど柄付きのドレスにブーツ、暗めのグレーのストライプのシャツにドレスパンツなど実に様々でした。
宗教や地域にもよりますが、日本のようにきっちりした決まり事はないので黒、グレー、ネイビーなどの暗め、多少柄ものでも華美でなければ大丈夫なようです。

カナダは土葬

70年代以降火葬も増えたようですが、カトリックの場合死者の復活の教義があり、この際に元の身体が必要とされるため、火葬に否定的なところがあります。
私が行った4軒のお葬式のうち2件は土葬、2件は火葬でした。こんなところまでもお金の話かという感じですが、比較的余裕のあるお宅は冷暖房完備の施設にて棺桶ごと保管します。
失礼ながら考えるとちょっとゾッとしてしまいますが、墓地の一角にある5回建てのビル内に棺桶がずらりと並んでいます。

お葬式の流れ

大抵は個人が通っていた教会でセレモニーが執り行われた後、墓地に移動して埋葬という流れになります。
教会では神父のお説教、遺族から故人にまつわるエピソード紹介やスピーチがあります。そしてお祈りや聖体拝領(パンはキリストの肉体、ぶどう酒はキリストの血とされキリスト教では神に対する深い感謝の気持ちを示す意)が行われます。その後、車のボンネットに「Funeral」のサインをつけて墓地に移動です。規模の大きな葬儀の場合、葬列の先導には必ず警察のパトカーがつき、信号をノンストップで通過することもあります。
墓地についてから、再度お祈りをして埋葬となります。
この後はバンケットホール、または個人の自宅などに移動し、親族や親しい友人たちが集まり軽食を食べながら、思い出話に花を咲かせるレセプションがあります。参加は自由です。

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お香典や塩を撒く習慣

日本のようにお香典は不要ですが、代わりにお花やカードを送る、持参することが多いです。
現在はオンライン化が進んでいますので、葬儀場のウェブサイトから葬儀の日付とお名前を検索して、お花や寄付などをクリックして支払いを済ませれば、ご家族に送ってくれるシステムになっています。会場に募金箱(Donation Box)が設置されている場合もあります。
そして最近では賛否両論あるため日本でもない場合があるようですが、こちらではお清めの塩を撒く習慣はもともとありません。

個人の思い出や写真付きのカード

お通夜(Viewing)や葬儀(Funeral)に行くと、記帳後に故人の思い出や写真付きのカードをいただきます。これ実は個人的にとても困るというか、家に帰って飾る(?)のもそれを見るたびに思い出してしまって辛いんです。
私はすぐカードやお手紙を保管しているクローゼットにしまいこんでしまうのですが、皆さんしばらく飾っている方が多いです。

「お悔やみ申し上げます」にあたる英語表現は?

普段あまりない状況での英語での言い回し。実際にそんな状況に直面したら、遺族にどんな風に声をかけますか?
故人との関係性にもよりますが、以下にご紹介する例文が、簡潔で当たり障りがなくて良いのではないかと思います。

I am sorry for your loss.

lossは「失うこと」、「喪失」の意味があります。Death(死)という直接表現を避けて故人について話す時に使われます。

My condolences to you.

condolenceは「お悔やみ」、「哀悼」という意味です。

Please accept my deepest sympathy.

Sympathyは「お悔やみ」、「同情」という意味です。

お葬式の話に関連して、ちょっと面白い情報をシェアします。

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墓地でエクササイズ!?

筆者の住むトロントには2000年にカナダ国定史跡(National Historic Site of Canada)に認定されたMount Pleasant Cemeteryがあります。かの有名なイートンセンターの創始者のご家族のお墓もこちらにあります。
広大な土地に建てられた墓地内は綺麗に整備されており、お天気の良い日にはジョギングやウォーキング、サイクリングなどを楽しむ人達もたくさんいます。ベンチに座ってサンドウィッチを頬張る人までいたりします。
日本の墓地って、なぜか暗くて不気味なイメージがありますよね。墓地で観光やエクササイズなんて故人を冒涜してるんじゃないかと一瞬思いましたが、実際に行ってみて納得。横浜の外国人墓地が観光地化したように、なぜかこちらの墓地は太陽の光が降り注ぎ、開放的で明るい。ゆったりした時間の流れを感じながらユニークな石碑を鑑賞したり、石碑の大きさやデザインで家柄がわかってしまったりするので、歴史などに興味のある方には面白いかもしれません。

ブラックジョークにしてもキツイ!! TEXT AND DRIVE-

昨年世界中でちょっと話題になりましたが、皆さんはご存知ですか?
”TEXT AND DRIVE=運転中に携帯を使おう”という、カナダのモントリオールにある広告代理店が仕掛けた架空の葬儀場が掲げた看板広告です。
気になった人たちがウェブサイトを調べると、運転中の携帯の使用禁止を呼びかける広告だったというわけです。
2013〜2015年でオンタリオ州の死亡事故原因の1位は「前方不注意(携帯などに気を取られていた最中に起こったもの)」だそうです。政府が飲酒に関して厳しく取り締まっているので飲酒運転が原因の事故と比べてもダントツに多いそうです。これを機に事故がなくなることを祈ります。

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日本の葬儀に参加したカナダ人がお箸を使えなくなってしまった

日本人の奥様の親族の葬儀に参加したカナダ人男性が、火葬場で骨をお箸で拾うのを見てから「なぜ食べ物に使うもので、骨を拾うのか理解に苦しむ」とそれ以降、お箸が一切使えなくなってしまったそうです。

海外のお葬式、日本人の常識からするとちょっと驚くこともあります。
先述したように、外国から日本に来た方にしてみれば日本のお葬式に違和感を抱くように、宗教や土地柄により違いがあるのだと思います。不安な場合は一緒に参列する方へ、服装やお花やカードなどを送る有無などは相談してみるのが良いです。
できれば参加することがないように祈りたいですが、万が一の時の参考にしていただければ幸いです。

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