皆さんはmicrobrewery(マイクロブルワリー)という言葉を聞いたことがありますか?
別名craftbeer(クラフトビール)とも言われ、今や世界中で人気の地ビールを小規模で生産する工場のことを指します。実はヨーロッパでは何世紀にもわたり存在しており、イギリスから発祥した動きが現在の形につながったと言われています。
今回はそんなマイクロブルワリーの魅力とトロントで楽しめる地ビールについて、ご紹介します。
<関連サイト> スカイプ英会話を探すなら! | オンライン英会話比較360°
◾︎microbrewery(マイクロブルワリー)の魅力
製法、材料の配合などでメーカーによって味にかなりの違いが出ます。日本地ビール協会の『ビアスタイル・ガイドライン』によれば、その数は100を超えるそうです。そしてさらに注目すべきはセンスの光るラベル。個性豊かなデザインが毎回楽しませてくれます。
小さなブルワリーを併設し、自家製のビールを提供するbrewpub(ブルーパブ)も増えましたよね。工場見学のツアーやそのビールにあったおつまみなども取り揃え、専門の知識を持ったスタッフがおすすめのビールを最高の状態で提供してくれるので、足を運んでみるのもおすすめです。
日本の代表格といえば、皆さんもご存知のコンビニなどでもよく目にするようになったヤッホーブルーイングの「よなよなエール」、洗練されたデザインで国際大会でも様々な受賞経験のあるコエドブルワリーの「COEDO」。一時期はトロントのLCBOで販売されていましたね!国際大会で総合チャンピオンの経験もあり、世界で一番飲まれている日本のビールともいわれる木内酒造の「常陸野ネストビール」などがあります。
◾︎トロントで楽しめる地ビール
Bellwoods Brewery
元々はAmsterdam beerで働いていたスタッフが独立して始めた工場です。Ossingtonにあるオリジナルの店舗ではホップやモルトの風味が強めのペールエール、香りは柑橘系、苦味が強めのIPA、すっきりとドライな黒ビールのスタウトなどを中心にカナダ国内の品評会でさまざまな賞の受賞歴を持つ銘柄を扱っています。
昔自動車工場だった場所を改装した店内は、いたってシンプルな造り。お食事もできるブルーパブを併設しているので、地元のヒップな人たちが集うこの場所は、いつも激混みで行列覚悟です。 スッタフにおすすめのビールとお食事の組み合わせを聞いて試してみでくださいね!
ゆっくりビールだけを楽しみたい、ビール愛を熱く語りたい、ビールだけを安く箱買いしたいという方は、North Yorkに大きめの工場をオープンしたので、そちらで相談してみると良いと思います。頼めば無料でさらっと工場内を案内してくれますし、カウンターでおすすめのビールを楽しむことができます。
季節ごとに、そして日替わりでも提供される銘柄が変わるので、お気に入りを見つけたら即購入をしないと、次に行った時はもうないということもしばしばあります。祝祭日でLCBOなどが閉まっていてもこちらはオープンしているので、緊急の時の強い味方です(笑)
Steam Whistle Brewer
もともと別の大手ビール会社で働いていた若者3人が、職を失ったことをきっかけに起業したそうです。当時はThree Fired Guys Brewing Company(クビになった3人の男たちの会社)」になる予定だったそうです。しかしそれだとさすがにイメージがネガティブすぎるため、当時仕事終わりの合図に鳴っていた汽笛の合図から「Steam Whistle」と名付けたそうですが、実は今もボトルの下の部分にこっそり「3FG(Three Fired Guys)」と刻印されているらしいですよ。気が付いたら確認してみてくださいね!
ピルスナー系ビール1本に絞って力を入れている工場で、予約制、有料で工場の見学も可能です。サンプルのビールが1本プレゼントされるらしいので、それを飲みながらツアーに参加できるそうです。併設されているバーでビールと簡単なおつまみも楽しめます。
Amsterdam BrewHouse
ラガー系に強いビール工場で、特にオンタリオレイク沿いのバー併設の店舗はおすすめ。湖を一望するパティオ、ダイニング席を含め、最大収容人数800 人という広さを誇ります。ロケーションの良さもあり、オープン当初からお天気の良い日は1〜2時間待ちは当たり前の人気ぶりです。湖の浮かぶクルーザーやボート、近くの空港からの飛行機の発着陸も眺め、迫力共に抜群で、お食事も美味しいし、サービスも良し。
4種のビールがセットになった「FLIGHT TOUR」シリーズはライトなものからダークなテイストのものまで4 段階。飲み比べも楽しいです。こちらも予約をすれば無料で工場の見学も可能です。
LeasideにあるAmsterdam Brewing Companyでは、LCBOよりも安く手に入れることが可能です。こちらも祝祭日でLCBOなどが閉まっていてもオープンしているので、急にパーティーなどにご招待された時の手土産など困ったときに利用できます。
Mill Street Brewery
マイクロと呼ぶには程遠い、かなりのシェアを誇る大きく成長したこちらの工場。Distillery Districtにあるので以前に行かれた、または見たことがある方も多いのではないでしょうか?
お隣同士でBrewpubとBeerhallがあります。健康志向の方におすすめ(?)オーガニックのビールの取り扱いや好みで4 種の飲み比べができる小さいサイズの「Flight」などもあります。また醸造されたばかりのビールを食材に使用したフードメニューをはじめ、どのお料理も美味。そのほか多くのビールグッズも取り扱っているので、お父さんや彼氏などお酒好きの方へのお土産にもおすすめです。
お腹が満たされた後は、Distillery District内を散策もできるので、短期滞在のゲストなどをおもてなしするときにもよく使います。
◾︎実は自宅でもビール製造できるキットがあるのです!
3年程前の主人の誕生日。ビール好きの主人のためにギフトを考えていたところChapters(本屋さんですが、面白い雑貨の取り扱いもある)で、自宅でできる手作りビールキットを発見した私は即購入。アマゾンなどでも購入が可能です。
私の予想通り、お誕生日当日にもらった主人は大喜びし、その週末に早速作ってみました。初めてにしては上出来。それから味をしめて色々なレシピで試して作って、オリジナルラベルを作成、ラッピングをして家族や友人達にクリスマスのギフトとして渡しました。
日本ほど厳しく自宅でのアルコール作りが規制されてない北米では、自宅でビールやワイン、テキーラなどを作る方が結構多いです。
今回ご紹介した工場はどちらもトロント市内にあるので、アクセスも良いです。ワーキングホリデーなどでいらっしゃる方、ビールファンの方はマイクロブルワリー巡りだけでなく、そこでスタッフとして働く道だってあります。
もともとビールが好きでなかった筆者でさえ、マイクロブルワリーに出会って価値観が変わったくらいです。苦手な方はアルコール度数の低いグレープフルーツやラズベリーなどのフルーツ風味の甘いラドラーやアップルサーダーから始めてみるのもおすすめです。ぜひお気に入りを見つけてみてくださいね!