皆さんは体調が悪い時、どのような対処をしたり、食事をしますか?
もちろん状況によると思いますが、筆者の場合は、おそらく皆さんもよく耳にしたことのある、お粥(たまご粥や白粥に梅干し)やうどん、熱がある場合は暖かくして発汗作用を促す、喉が痛い時は焼いたネギを首に巻くなどです。
“所変われば品変わる”とは、まさにこのことですね。マルチカルチャーなトロントで、マルチカルチャーなファミリーの我が家だけでも私が日本、義両親がイタリアとウクライナ、近しい親戚には中国、メキシコ、ギリシャ、フランス系がおりそれぞれの文化が入り混じっています。今回はそんな彼らにインタビューしてみました!
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◾意外と保守的な北米の昔から伝わる療法
北米では体調不良(風邪、二日酔い、食中毒からの回復期等)の時の定番は、チキンヌードルスープです。
キャンベルの缶に入っている温めるだけのものや、リプトンのお湯を注ぐだけで良いものなどお店で手軽に購入できるものから、代々その家に伝わる秘伝のレシピなどもあります。
優しい味のチキンスープ、消化の良いパスタ、柔らかく煮込まれた根菜で体が温まります。チキンスープに含まれる栄養素カルノシンが体内の免疫システムを助ける働きをするというきちんとした理由があるようです。
発熱した場合は、あえて薄着で体の外に熱を発散させるよう促したり、濡れた靴下を履いて寝ることで血液の循環を良くし発熱を抑える効果が期待できると言われています。
赤ちゃんのオムツかぶれにはベビーパウダーではなく、コーンスターチを代用することもあります。
◾美食の国イタリアのどんな時もパスタは欠かさない療法
Pasta in Bianco(パスタ・イン・ビアンコ)と言われるシンプルなパスタ。
少々長めに茹でたパスタに茹で汁、エキストラバージンオリーブオイル、パルミジャーノレッジャーノチーズをかけたものです。
個人的には使うチーズと胡椒がないだけで、ローマ名物のカチョエペペ(カチョ=チーズ、ペペ=胡椒。アルデンテに茹でたパスタに茹で汁、ロマーノチーズ、胡椒をかけるだけの簡易型カルボナーラのようなパスタ)と変わらないんじゃないかと密かに思いましたが、そこはきっとノンナ(おばあちゃん)のこだわりなんでしょうか。
または体調によっては、ミネストローネなどの野菜たっぷりのスープにパスティーナ(小型パスタ)を入れて煮込んだものを食べる時もあります。
喉が痛い時は、Fumenti(フメンティ)といわれる熱湯に重曹、カモミール、ユーカリやティーツリーオイルを数滴垂らしたものをバスタオルなどをかぶってサウナ状態にして呼吸することによって痛みが緩和するそうです。美肌効果もあるそうなので一石二鳥ですね!
◾美女が多い国ウクライナの民間療法
ウクライナで民間療法がとても盛んだそうで、義母に聞いたら色々出てきました。
蜂蜜を入れたブランデーや温めたウオッカを一気飲みして寝る、リーナ(赤い小さな果実)を紅茶で割って飲む、熱湯にニンニクをすりおろしたものを加え蒸気を吸うなどです。
またウクライナには珍しい病院があり、Solotvyno(ソロトヴィノ)岩塩坑を利用した地下300メートルに作られた施設では、気管支閉塞や喘息、呼吸困難症状をもつ患者達が治療を受けており、中には喘息などがすっかり完治する方もいるそうです。洞窟内のマイナスイオン(酸素原子)が喉に良い効果があると言われています。
世界でも美女が多い国として知られるウクライナ。この市販のお薬に頼らない自然の力を利用した民間療法も美を保つ秘訣と何か関係しているのでしょうか!?
◾日本と似ているようで似ていないお隣中国の痛い療法
体調不良の時はお粥や麺類が定番、体を温めるという点では日本と似ている印象を受けました。しかし日本で入院時に差し入れとして持っていくことの多いフルーツなどは、中国では体を冷やすものとして嫌がられ、フルーツを食べるなら氷砂糖で様々なスパイスと一緒に煮たものを食べるそうです。また卵はたんぱく質の含有量が多く体温の上昇率も高いので、熱があるときは控えるそうです。
ツボの位置に針やお灸をする代わりに、ひたすらつねって刺激し治療する民間療法もあるそうですが、考えただけでも痛い・・・
◾古代から伝わるメキシコの不思議療法
メキシコといえば、テキーラ。そのまま飲んで寝るに限るそうです。また悪化してしまった風邪には、お鍋に牛乳にニンニクを入れて温めたドリンクが効くそうです。
トゲのないサボテンにノパルサボテンの汁やテキーラなどを混ぜて作ったエッセンスを塗って体をマッサージする、サボテンマッサージもリラックス効果があるとか!?
さらには遥か昔、アステカ時代から続く方法で、他の人に両腕を長い間強くこすってもらうと
しばらくして喉のあたりでポッというような音がして、その後ですぐに良くなるという民間療法があるらしいですよ!
◾いかにもフランスのイメージそのままの大胆療法
白湯にレモンとハチミツやショウガを混ぜて飲む、ポトフ(大きく切った肉や野菜に香草を加えて煮込んだ、フランスの素朴な家庭料理)を食べてしっかり睡眠をとる、温めたワインにシナモンや生姜、ハチミツを入れるホットワインはお母さんが子供に作ってくれる定番だそうです。子供にもワインなんていかにもフランスっぽいです。
さらにはお肉大好き人種のため、たっぷりのバターで焼いたステーキをドカンと用意されることもあるそうです。
鼻詰まり、喉の痛みには、熱湯にタイムを入れて蒸気を吸うのも効果的だそうです。イタリアやウクライナと似ていますね。
フランスでは病気を治すのは薬で、食事は体力を回復するために栄養価の高いものやビタミンが豊富なものを食べるのが一般的とされ、食材が体調不良のときに体にどう影響するかは、あまり気にしないんだそうです。
◾仰天世界各国で行われている共通の〇〇!!
なんと「コカコーラを飲む」です。生姜を入れて温めたもの、冷たいコーラにレニン汁を絞ったものを飲むそうです。
– 炭酸の効果: 炭酸が胃の働きを活性化してくれるのです。食欲減退時に“食欲が増す”効果が期待できるそうです。また炭酸には疲労のもとになる水素イオンを取り除く作用もあります。
– カフェイン:頭痛や偏頭痛を緩和させる効果のほか、風邪による炎症で狭くなった気管を拡張してくれる効果があります。
– 糖質:体調不良時に不足しがちな糖分の補給が手軽にできるうえ、手軽なエネルギー源代わりに最適だそうです。
– 水分:手軽に水分が補給できることで脱水症状を防ぐ効果もあります。
あくまで「期待できる」といったレベルのものだそうですが、意外にも納得してしまうような根拠があり、正直びっくりしました。個人的に次回体調不良の時、試してみたくなりました!
皆さんは、ご自宅に伝わるおばあちゃんの知恵やお袋の味的なものはありますか?
海外在住で実家に帰りたくてもすぐに帰れない、体調不良などの時はとても懐かしくなります。今回主人サイドの家族に色々話しを聞いてみて、まだまだ知らない世界の仰天民間療法を知ることができました。どちらも即効性のある医薬品などではなく、効果が期待できるかもしれない。回復を促すというものです。
どの国にも共通するのは、水分補給、栄養バランスのとれた食事、ハーブやスパイス等で血行促進などですね。次回体調不良になった際は、それぞれのいいとこ取りで、興味があるものを試してみたいと思います!