先日カナダのトロントからフロリダまで、ロードトリップに行ってまいりました。アメリカといえばバーベキュー。主人の希望で、その土地で有名なバーベキューを食べつつの道のりは、新しい発見と学びに溢れた楽しい旅になりました。その種類も実に様々で、私たちの知っている日本のバーベキューの感覚とはちょっと違います。今回は有名なアメリカの四大バーベキューをご紹介します。
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◾バーベキュー 日本とアメリカの違い
日本バーベキュー協会の資料によると、日本流のキャンプ場や海辺などで薄切りのお肉を軽く炭火で炙って、焼きながら食べる調理を基本としているものは「焼肉」に分類され、アメリカ流の分厚いお肉を炭火、スモーク、ローストという調理法でじっくり火を通して、調理し終わってから料理としてみんなで食べるものを「バーベキュー」と分類するそうです。
アメリカではバーベキューの達人を「ピットマスター」と呼び、彼らは日本でいうところの「職人」や「匠」。高い技術を持ちとても尊敬されています。国全土から選抜されたピットマスター達で争ってNo.1を決める大会や子供達のバーベキューの腕前を競うテレビ番組もあるんです。
上記の調理法に加え、味を左右する調理前・中・後に加えるシーズニング(味付け)は、アメリカンバーベキューの大切な要素で、「家庭の数だけレシピが存在する」と言われるほどです。
大きな区分としては、Wet=sauce(ウエット)とDry Rub=Seasoning(ドライラブ)の2種類があります。ウェットは、トマトやビネガーをベースにして砂糖などで味を調えたソースで、焼く前に漬け込んでマリネにしたり、肉を焼く間や焼いた後でソースを塗ったりすることを指します。ドライラブは、塩・コショウ、ハーブなどをお肉にすり込むことです。
両方のコンビネーションで、焼く前にドライラブを施し、焼き上げた後にウェットで仕上げる方法も美味しいですよ!
◾アメリカ四大バーベキュー
アメリカには地域で分けると、4つの有名なバーベキューがあります。
-ノースカロライナ州/サウスカロライナ州
他の州に比べ人口に対しバーベキューハウスの数の方がもっとも多いと言われています。
ノースカロライナは、豚肉を使用したトマトソースがベース。さらには西側地域では甘めのトマトソース、東側の地域ではコショウの効いたビネガーソースと州内でも味覚の違いがあるそうです。Pulled Pork(プルドポーク)という豚の腕肉や肩肉の塊をやわらかく調理し、細かく裂いて、ビネガーベースのコールスローと一緒にサンドウィッチにする食べ方が人気です。
サウスカロライナは、豚肉を使用したマスタードソースがベース。ボストンバットやスペアリブが人気だそうです。
付け合わせに人気なのは、お店の自慢のMac n Cheese(マカロニチーズ)、Collard Greens(カラードグリーン: キャベツ、ブロッコリー、ケールのような食感とお味の濃い緑色の葉物野菜)、Hushpuppy(ハッシュパピー:コーンミールの生地を一口サイズにして揚げたもの)、マヨネーズベースのコールスローなどです。
-テキサス州
牛肉(ブリスケットやリブが伝統的)を使用し、ソースやシーズニングも種類が豊富です。低価格の部位の肉でもおいしく仕上げる独特の低温、長時間の調理、加工方法が確立されており、バーベキュー発祥の地でもあります。
その歴史はとても古く、16世紀にスペイン人がアメリカ大陸へ渡った時に遡ります。原住民であるネイティブアメリカンに炭火を使った豚の丸焼きを教えたところ、肉を低温で長時間かけて燻製にする元々の彼らの調理法と融合し、現在のテキサススタイルが出来上がったと言われています。
スライスしてバーベキューソースをつけて食べたり、大きめに刻んでバンズに挟みサンドイッチにして食べるのが一般的です。
-ミズーリ州カンザスシティー
かつて畜産の中心地であったことで知られ、ステーキやバーベキューが名物。「Cowtown(肉牛の町)」、「BBQ Capital of the World(世界のバーベキューの都)」とも呼ばれています。バーベキューの聖地だけあり、お料理のバリエーションも豊富です。
1908年にテネシー出身のHenry Perry氏がスモーク肉のスタンドを設置したのが始まりだといわれており、こちらではラクーン、ポッサム、ウッドチャックなど、ちょっと食べるには想像しがたい動物のお肉も売られていたそうです。
タイミングよく9~10 月に訪れることができれば、World Series of Barbecueというバーベキューの屋台や約500チームが参加する大会は見逃せません!
-テネシー州メンフィス
豚(ショルダーやリブ)を使用し「ウェット=ソース付き]または「ドライ=スパイスとハーブをもみこんだソースなし」でいただきます。そのまま食べても美味しいですが、スモークしたプルドポークやチョップドポークを挟み込んだサンドウィッチロールもおすすめです。
付け合わせはBBQ Beans(バーベキュービーンズ:甘めのトマトソースで煮込んだお豆)やスパゲティーが人気なんだそうです。
◾お家でもできるスロークッカーを使ったバーベキュー(風)
アメリカになんてなかなか行けないし、自宅でスモーカーまでは揃えられないのが現状。それでも食べてみたいという方のために、我が家でよく作るスロークッカーを使ったレシピをご紹介します!!朝仕掛けて、お仕事に行って、帰ってきたらできているという手軽さ!
-バーベキューチキン(ポーク、ビーフでも可)- 4人分 材料 好きなお肉(我が家はチキン) 400g バーベキューソース 1カップ ウスターソース 大さじ1 ブラウンシュガー 大さじ1 1/2 オリーブオイル 大さじ1 お好みで マッシュルーム 5個 タマネギ 1/2個 パプリカ 1/2個 粒マスタード 小さじ1 ケチャップ 小さじ1 作り方 ①材料を全てスロークッカーに入れて、スイッチを押すだけ。お好みでお野菜、粒マスタード、ケッチャップを追加しても美味しいです(最短4時間、8時間ならさらに柔らかくなります)。 ②出来上がったお肉をフォークなどでほぐす。
-コールスロー- 材料 キャベツ 1/4個 ニンジン1本 タマネギ 1/2個 塩 小さじ1/2 コショウ 小さじ1/2 ハチミツ 小さじ1 レモン汁 大さじ1 酢 大さじ2 オリーブオイル 大さじ2 作り方 ①材料を全て密封できる袋または容器に入れて混ぜ合わせ、最低1時間はおく(一晩置くとさらに味がしみて美味しいですよ)。 ②チキンとコールスローをお好みのパンに挟んで出来上がりです。柔らかいハンバーガーバンズやブリオッシュ、固めのバゲットなど比較的何でも合います。
日本のもとは全く異なるアメリカのバーベキュー。あなたはどこのバーベキューがお好みですか!? バーベキューと一口にいってもその部位や調理法、ソースなど実に様々で奥が深いことに驚きます。
義兄宅にはグリルとスモーカーが両方あるので、チキン、ポーク、ビーフの他にもイースターやクリスマスのターキーをスモークしたりもします。
アメリカというと国民食のハンバーガーやホットドッグのイメージが強いですが、是非ご旅行の際は、日本であまり食べることのできない、貴重な本場アメリカンスタイルのバーベキューお試しくださいね!