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通じないって知ってました?職場で使っている和製英語10選

和製英語やカタカナ語は仕事の場面でもたくさん使われています。職場で使うものの中には「ホッチキス」(単なる商品名。英語ではstapler)、アンケート(フランス語。英語ではquestionnaire)のように和製「英語」ではないものもありますが、今回は英単語が元になっているのにそのまま言っても通じないものを紹介します。

職場で使っている和製英語10選

アフターサービス after-sales service

この英語を直訳すれば「販売後のサービス」ということで、まさに日本語のアフターサービスの意味を表していることがわかりますね。

日本語の「アフターサービス」は名詞ですが、英語でafter serviceというと「販売の後で」という副詞句なので、そのまま英語で使うと正しい文になりません。

Your after-sales service has been totally unsatisfactory.
 貴社のアフターサービスには全く満足していません。
We provide superior after-sales service.
 当社は優れたアフターサービスを提供します。

イメージアップ(する) improve one’s image

英語のimageは名詞として、日本語で使う「イメージ、印象」といった意味を持っています。また動詞としても「〜を想像する、心に描く」という意味はありますが、image upという動詞の表現は日本語の通りには通じません。

イメージアップは印象をより良くするということなので、動詞improveを使って表現します。

He is trying hard to improve his image before the election.
 彼は選挙の前に懸命にイメージアップを図ろうとしている。

一方、「イメージダウン」はimproveの反対語deteriorateも使いますが、もっとやさしいdamageがよく使われます。

The magazine article damaged his image.
 その雑誌記事は彼のイメージダウンにつながった。

サラリーマン company employee

サラリーマンは本来、正規雇用で給料をもらっている人という意味ですが完全な和製英語です。英語では会社の従業員を表すcompany employeeを使います。

I put in more time at work than the average company employee.
 私は平均的なサラリーマンより多くの時間を仕事に費やしている。
The average annual income of company employee is about 5 million yen.
 サラリーマンの平均年収は約5百万円だ。

なお、英語でも「日本の会社員」という意味でsalarymanを使う例もたまにあるため、日本人ビジネスマンが自分のことを言えば通じるかもしれませんが、おすすめしません。

ノートパソコン laptop (computer)

まず、「パソコン」はパーソナル・コンピューター(personal computer)の略ですが、これが通じません。略すならPCです。

また、この場合の「ノート」はnoteではなくnotebookで、notebook computerは英語でも大丈夫です。

しかしそれよりも使われるのがlaptop。lapは座った時の腰からひざ頭までの水平な部分を指す単語で、ここに置いて使えるのでlaptop computerと呼び、laptopだけでも同じ意味で使っています。

Can I install it on my laptop?
 私のノートパソコンにそれをインストールできますか?
Each employee was given a laptop.
 全社員がノートパソコンを支給された。

フリーター temp worker

正規雇用につかずに生計を立てる人という意味の「フリーター」は完全な和製英語です。語源はフリーランス・アルバイターだと言われています。

temp workerのtempはtemporary(一時的な)の略なのでtemporary workerでも通じます。またpart time workerでもいいですね。

Don't become a temp worker at your age.
 その歳でフリーターはやめて下さい。
For now I'm just a part time worker.
 今のところ私はフリーターです。

フリーダイヤル toll-free number

tollは通行料金や電話料金という場合の「料金」、また「通行料を徴収する」という動詞にもなります。高速道路などの料金所にはtoll gateと書かれています。(カネを「取る」ゲート)と覚えればいいです。)

フリーダイヤルもこれを使い、通話料金が無料な番号なのでtoll-free numberになります。

For further information, please contact us at our toll free number.
さらに詳しい情報は当社のフリーダイヤルからお問い合わせください。
The radio station has a toll-free number.
 そのラジオ局にはフリーダイヤルがある。

プリント handout

会議などで配る紙の資料を「プリント」と言いますが、printは「印刷」、または印刷された文字のことなので、こうした場合には使いません。「配る・分配する」という意味のhand outを1語にした名詞handoutを使います。

Print a stapled handout of the 5 or 6 pictures and give each person a copy.
 5〜6枚の写真を印刷してホッチキス止めしたプリントを全員に配ってください。
Before I start, I'd like to pass around some handouts.
 始める前にプリントを配ります。

ベッドタウン suburb

「ベッドタウン」は、都心に通勤する人の住宅が多く集まる場所を中心に発達した地域で、通常は大都市周辺の郊外にある都市のことです。

昭和の高度経済成長期に、東京で働くサラリーマン(先ほど出てきましたね)の住宅ニーズに応える形で次々と形成されました。田園都市線とか小田急線沿線が代表的です。

ところがbed townという英語はないので、英会話で使うと英米人はホテル街の印象を持つ可能性があります。ベッドタウンに相当する英語は、都市の周辺地区を表すsuburbです。bedroom suburbというのも正しい英語なので通じます。

He bought a house in an Osaka suburb.
 彼は大阪のベッドタウンに家を買った。
Tokorozawa has developed as a bedroom suburb of Tokyo.
 所沢は東京のベッドタウンとして発展した。

ベテラン expert

仕事でもスポーツでも、経験を積んで熟練した人という意味の「ベテラン」は完全に日本語に定着していますが、英語のveteranは主に「退役軍人」のことです(まれに現役も含みます)。

veteranには「歴戦の強者、古参兵」という意味もあり、これが日本語の「ベテラン」の語源のようですが、日本語で使うのと同じつもりでveteranを使うと違和感を持たれます。

英語で熟練者を表すのはexpertです。日本語でも「エキスパート」はその分野の専門家の意味で使っていますね。

Mr. Takahashi is an expert in software development.
 高橋さんはソフト開発のベテランです。
He is an expert driver.
 彼はベテランドライバーだ。

ホームページ website

日本語の中で、インターネットサイトの意味で「ホームページ」という言葉は依然として使われていますが、いわゆる「サイト」の意味の英語はwebsiteを使いましょう。(最近では日本語でも「ウェブサイト」が一般的ですね。)

home pageも英語ですが、これには違う意味があります。グーグルのヘルプに「Googleをホームページに設定する」という項目がありますが、そこの説明には「Google を自分のホームページに設定することで、ブラウザを開いて Google をすぐに使うことができます。」と書かれています。

つまり、ブラウザーを起動した時のデフォルト表示として設定したページのことが英語のhome pageです。

Please visit our website.
 どうぞ当社のホームページ(ウェブサイト)をご覧ください。

英語が元になったカタカナ語の中には、本当の英語のヒントになるものもありますが、要注意のものもたくさんあります。カタカナ語は一度チェックするクセをつけておいてくださいね!

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