上手な質問がネゴシエーションの決め手!

こんな時にこんなフレーズ
スポンサーリンク

交渉する時に、提案したり意見を述べたりすることはもちろん大切ですが、相手の意図を確認したり、言いたいことを引き出したりするためには適度な「質問」が効果的です。
今回はビジネスで交渉をする時に覚えておきたい、質問の英語フレーズを紹介します。

製品についての質問

(1)Could you explain to me about the specs of the new model?
  新しいモデルの仕様について説明してください。

 Could you explain to me about 〜?
  〜について説明していただけますか?
  〜について説明してください。

説明を求める時の基本形であるexplain to me about 〜 と、何かを丁寧に依頼する時の、これも基本形のCould you 〜? です。
丁寧な依頼というと、一般にCould you 〜? またはWould you 〜? を使いますが、仕事で、特に社外の相手に頼みごとをする時には、Could you 〜? でほぼ間違いありません。あまり神経質になることはありませんが、一般的な知識としてこの2つのニュアンスの違いについて知っておくといいので、簡単にご紹介します。

☆ Could you 〜? とWould you 〜?

違いのもとになるのは、couldとwouldの現在形であるcan(可能性=「〜できる」)とwill(意志=「〜する気がある」)の差です。
つまり、同じ「〜していただけますか?」でも、Could you 〜? は「〜できますか?」と可能かどうかを聞いているので、言外に(できるならしてください)と控えめに要求する気持ちを感じさせます。
一方Would you 〜? は「〜する気がありますか?」というのが基本の意味なので、相手がそれをする意志があるかどうかを聞く形です。つまり(気にならなければしてください)というのがWould you 〜? のニュアンスです。

家族や友人との会話なら、Could you 〜? と尋ねられて「できるけどしないよ」という反応をする状況もありますが、仕事で相手に質問された時にはI could, but I wouldn’t.とは言わないでしょう。
仕事では、と言ったのはそういう意味です。そのためこの記事の後半の例文もCould you 〜? を使っています。

(2)How does the new model differ from the older ones?
  新型は旧型と比べてどんな違いがありますか・

 How does A differ from B?
 How is A different from B?
  AはBとどう違いますか?

動詞differと形容詞differentを使った形がありますが、どちらでもかまいません。ほとんどの人にとってbe different fromの方がおなじみで、differ fromはあまり使い慣れないと思いますが、どちらも普通に使われています。
ただ、differ fromの方がやや堅い印象を与えるので、文章にする時はbe different fromより引き締まった感じがします。

また、AとBについて触れたのを受けて、

 What are the differences (between A and B)?
  (AとBの)違いは何ですか?

という聞き方もできます。

価格についての質問

(1)What's the unit price for that?
  その製品の単価はいくらですか?

 What’s the price for 〜?
  〜の価格はいくらですか?

ものの値段と言えばHow much 〜? ですが、単価(unit price)のようにpriceを伴う主語の時にHow much is 〜 price?というと、How muchにpriceの意味があるために重複した形になり、やや不自然な英語になります。このために、What’s the price for 〜 の形を覚えておきましょう。

(2)How much is it with all the options?
  オプションを全部付けたらいくらになりますか?

 How much is it 〜?
  〜では(〜したら)いくらになりますか?

価格についての条件を含めて質問する時には、How much is itと言った後にwith 〜(名詞・名詞句)、またはif 〜(文)の形を取ります。たとえば(2)の文でifを使えば、次のように言うことができます。

 How much is it if all the options are included?
  オプションを全部含めるといくらになりますか?

(3)Your prices seem to be high. Is there any reason?
  貴社の価格設定は高めのようですが、なぜですか?

 Your prices seem to be 〜. Is there any/a reason?
  貴社の価格は〜ですが、どんな理由ですか?

これは価格自体を聞くのではなく、提示された価格について納得が行かない時や、設定の根拠を質問する時に使います。
質問の重点は後半のIs there any reason? にありますが、前半の部分は着目した点によっても変化します。たとえば次のような文で質問ポイントを明らかにしてから、Is there any reason?につなげます。

 Your products seem to be expensive.
  貴社の製品は高いようです。

 This is a little more expensive than the products of your competitors.
  これは同業他社の製品に比べて少し高いです。

さらに説明を求める

(1)Could you tell me a little more about the specs?
  仕様についてもう少し詳しく説明してください。

 Could you tell me a little more about 〜?
  〜についてもう少し詳しく説明してください。

「もう少し詳しく〜」という場合なので、この文には前提が必要です。たとえば次のような文を前置きにして、Could you tell me a little more about 〜 につなげます。

 Thank you for your explanation, but 〜
  ご説明ありがとうございました。ただ、〜

(2)Could you go into a little more detail? 
  もう少し詳しい内容を説明してください。

 Could you go into 〜?
  〜について説明してください。

go into(〜を述べる)を使って、(1)と同じことを尋ねることができます。本来go intoに「詳しく」述べるという意味が含まれていますが、詳細(detail)が目的語になることは問題ありません。

(3)Could you be more specific?
  具体的にご説明いただけますか?

単に「詳しい」(detail)内容と聞くと、相手によってはまた一から十まで話し始めるかも知れません。自分の理解を助けるためには、「具体的に」(specific)話してくださいと言う方が効果的なこともあります。
また、全体は概ね理解できたけれど、何が売りなのか今ひとつピンとこないという時には、特長(features)を聞き直すといいでしょう。

 Could you go over the features again?
  製品の特長をもう一度ご説明いただけますか?

質問をするのは、できるだけ多くの情報を相手から得るためですね。それには聞く側も、何がわからないのかを具体的に示してあげれば、わかりやすい説明を引き出すことができます。

ぜひご参考にしてください。

タイトルとURLをコピーしました