シリコンバレーの海賊たち。「バトル・オブ・シリコンバレー」が面白い!

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(出典): Pirates Of Silicon valley

0から1を生み出し、世の中に新しい価値を生み出す起業家たち。彼らは、やりたいことをひたすらやり続けるような科学者ではないし、経営者というのも会社を組織することが上手い人であって、起業家とはまた意味が変わってきます。世界で最も、起業家たちと向き合っている人物としても知られているPaul Graham氏は、「したたかでありながら、どこか機転の利く人間」を起業家と定義しています。

決して悪い人間ではありませんが、ズル賢い人間こそが起業家に当てはまっているような気がしています。真面目すぎても、自分の私利私欲だけを考えているだけでも違います。それをまさに象徴しているのが、ITの発展を実現させたスティーブジョブズと、ビルゲイツ。まさに、彼らの生き様を見ているとなんともズル賢いものです。

今回は、そんな2人の成り上りを描いた映画『バトル・オブ・シリコンバレー(Pirates Of Silicon Valley)』を紹介していきたいと思います。これは、1999年に製作された実話に基づいたドラマであり、パーソナルコンピュータの市場を二人の天才が盗り合う物語。正々堂々というよりは、ジョブズがゼロックスのパロアルト研究所にGUIの情報を盗みに入ったり、ビルゲイツがハッタリをかましてIBMから開発受注を受けるなど。とにかく、手段を選ばず、イケイケに上を目指すさまが最高にかっこいい映画です。

それでは、劇中から幾つかフレーズを確認していきましょう。

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Good artists copy, great artists steal.

優秀な画家は模倣する、偉大な画家は盗む。

これはピカソの言葉を、ジョブズが引用したと言われています。誰かのものを模倣したり、盗んだりすると世間では反感を買い、叩かれてしまう傾向にあります。実際には、デザイナーやミュージシャンが作品を模倣したとして、メディアに叩かれるような事件もよくありますよね。

しかし、起業家たちはそんな見方をしていません。本当に新しいものを作るためには、既に出来上がっているものを更新していく必要があるのです。テクノロジーの発展は今まで、既存のものを掛け合わせて成り立ってきました。限度はあると思いますが、「パクリ」はいいことなんですね。

Bill Gates: Now, we know that IBM has set up this place to complete head-on with Apple, and that you're gearing up to come out with a personal computer that will wipe them out. So we can get you an operating system.

IBM executive: What kind of operating system?

Bill Gates: It's called DOS.

ビルゲイツ:今や、IBMがAppleに抜きん出ることができるやり方を知っているんです。彼らを一層できるようなパーソナルコンピュータを準備を進めることができるでしょう。私たちはそんな秘密兵器みたいなオペレーティングシステムを持ってるんですよね。

IBM:一体、どんなオペレーティングシステムというんだ。

ビルゲイツ:そうだな、DOSと呼んでるんですけどね。

DOSはDisk Operation Systemの略となり、コンピュータ向けにディスク管理を行なうオペレーティングシステムとして発表されました。これをIBMにOEM提供をしたことから、マイクロソフトの快進撃が始まったとされています。

このシーンの面白いところは、自信満々に「DOS」といっているビルゲイツ本人が未だ開発どころか、DOS開発に必要な技術の手配すらできていないのに、ハッタリをかましたところにあります。作る前に売ってしまった、それもIBMという大企業相手に。ビルゲイツの器量が知られた瞬間でした。

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Steve Jobs: What is this? This is like doing business with a praying mantis. You get seduced, and then eaten alive afterwards?

Bill Gates: Get real, would ya? You and I are both like guys who had this rich neighbor - Xerox - who left the door open all the time. And you go sneakin' in to steal a TV set. Only when you get there, you realize that I got there first. I got the loot, Steve! And you're yellin'? "That's not fair. I wanted to try to steal it first." You're too late.

スティーブジョブズ:これは何だ?まるで、こいつはカマキリと仕事したみたいだな。散々、誘惑をしておいて、後になって喰っちまおうって魂胆だったのか?

ビルゲイツ:これが現実じゃないのか?僕にも君にも金持ちの隣人がいたんだ、ゼロックスっていうね。いつもドアを開けっ放しのね。君はテレビ台を盗んだ。君がそこへ行った時には、僕が最初にたどり着いたと分かったんだ。戦利品を手にしたんだよ、スティーブ!それで怒鳴ってるってのかい?「フェアじゃない。僕が最初に盗もうとしたんだって。」遅すぎるんだ。

GUIを売りにして製品を出したスティーブジョブズがその直後に分かったのは、それをソフトウェアとして世に出している人間がいて、それがビルゲイツだったということです。アップルと契約を交わしながら、製品開発をしていて仲間だと思っていた矢先の裏切り。これに対して、スティーブジョブズは怒り狂いますが、ビルゲイツは正論で打ち返します。

そして、続いて下記の発言へ。

Steve Jobs: We're better than you are! We have better stuff.
Bill Gates: You don't get it, Steve. That doesn't matter!

スティーブジョブズ:君のよりも優れているよ。良いものを作ったのは私たちだ。
ビルゲイツ:スティーブ、分かってない。それは問題じゃないんだ。

スティーブジョブズは誰よりも使いやすく、こだわり抜いた製品を作ることに執着しました。むしろ、作品と行ってもいいほどのものでした。しかし、大量生産の時代に入っていたビジネスはそれだけで勝つことはできず、結局マイクロソフトの売り上げがどんどん上がっていくことになります。

二人の全く異なった戦争を繰り広げ、睨み合う。まさに、「シリコンバレーの海賊」。晩年のジョブズを知っている私たちが観ていると、また違った風に映画が見えてくるものですね。

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