学んだのは自分に対する無関心だった

留学生活
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私がオーストラリアに1年留学していたのは、約10年も前になります。
当時高校2年生だった私は、通っていた高校の成績絶対主義のような風潮に疲れ切り、辞めるくらいならと思い交換留学制度にエントリーしたのでした。
正直に言って、オーストラリアを選んだのは、エントリー時他の国は募集をすでに締め切っていたというのが理由です。
あの頃は、1年間日本以外の国で暮らせたらそれで良いと思っていたのです。

中学生の頃から英会話に通い、英語には多少なりとも自信があった私でしたが、留学先の高校に入りそれが自分の思い上がりだったとすぐに気づくことになりました。
通常のコミュニケーションは勿論のこと、英語で歴史の授業を受けたり、科学の実験を行うのは予想以上に苦戦したことを今でも思い出します。
しかし、何よりも一番痛感したのは、自分の自国に対する知識が薄すぎるということでした。
現地では、日本の政治や宗教、経済について、高校生だった私に多くの人が質問してきました。
それにきちんと回答することができない自分自身への苛立ちが常にありました。
1年を通して、辛いことばかりではありませんでしたが、自分でもよく頑張れたなと思うほど、過酷な試練が山ほどありました。
しかし、こういった数々の辛い体験が、今の自分を作っていると最近特に実感しています。
この留学経験を通して私は、自分自身を客観的に見つめる機会を得ました。
それによって、自分を形成しているものを知ることが、他人や他の文化・言語を理解する第一歩なのだと気付いたのです。

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