アリ? ナシ? バリ島へ英語短期留学

おすすめ滞在先
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みなさん、英語の短期留学をお考えになったことはありますか? 英語圏はもちろんですが、最近はそれ以外にも実にさまざまな渡航先がありますね。春休みの間だけ1週間なんてお気軽なものから、本格的なwhole-summer stayまで、期間と予算に応じてさまざまなプランがあります。今回はインドネシアの「バリ島」に焦点を当てて、バリ島への短期留学の可能性を読者のみなさまと一緒に考えてみたいと思います。

「リゾート+英語学習」は大人気

 ハワイのオアフ島とフィリピンのセブ島は、日本人に人気の短~中期留学先です。ハワイはわりと昔から語学学校が設立されていましたが、物価が高いためコンドミニアムの滞在費もばかになりませんから実際に「思い立ったが断念」ということが多いようです。
一方、ここ10年でセブ島での英語学習環境は格段に飛躍しました。安価で安全、しかもきちんとした英語が学べるので日本人にも人気です。寮も整備されていて、場合によってはホテル調の寮まであるくらいです。もともとは韓国が国を挙げて「リゾート+英語学習」というモデルをセブ島で確立させ、市場があたたまってきてから日本経済もここに参入したといったところです。先にリードをとった韓国は、もちろん韓国人向けのスクールを多く設立し、英語の話せる韓国人を多く輩出することで国に恩恵をもたらしています。
さて、今回はインドネシアの「バリ島」で英語を学ぶことについて、耳寄り情報をお伝えしてまいります。バリ島もよく知られたビーチリゾートの1つですが、あくまで休暇目的で訪れることが多いのが事実です。読者のみなさまにも「英語を学ぶのにインドネシアはなし!」と先入観がおありかと思いますが、いくつか現地の英語の語学学校を見てまいりましたので以下簡単にレポートいたします。

バリ島の英語はどのくらいのレベル?

 ご存じのとおり、インドネシアでは英語が公用語ではありません。マレーシア語そっくりの「インドネシア語」が公用語なわけですが、首都ジャカルタはアジア経済の中心であることと、バリ島は観光収入にもっぱら頼っていることから、インドネシアにおいて英語を話せる人は日本より格段に多いと言えます。しかし隣国のマレーシアと異なり、国民全員が英語を話せるわけではありません。バリ島で英語を流暢に話せる人は、特に観光業に就いている方です。ホテル従業員や小売店の店員、それにツアーコーディネーターまで、日本とは比べ物にならないほどの観光業従事率が高いのがバリ島です。

おすすめスクール「Bali Bali English」

 さて、セブ島さながらの「リゾート+英語学習」を目指し、ここ2~3年でバリ島でも英語短期留学を提供する機運が高まりました。さまざまな外国資本が語学学校を創立しています。3歳以上から親子留学を受け付けているなど、早期英語学習のトレンドとマッチさせてうまく需要をすくいあげています。
なかでもおすすめなのが「Bali Bali English」。日本人による日本人のためのスクールなのです。2016年に創立したばかりの新しいスクールで、特記すべきは「1日8コマ」というその真剣さです。このうち9割がマンツーマンレッスンで、ときに自習やグループレッスンなどが入るかたちです。ここまでスクールに缶詰めにされれば、高い効果が期待できるでしょう。日本食も含めたランチ付きなので、長期滞在も安心です。
同じく「Siki Bali」というスクールも日本人向けで、2004年に創立されました。英語専門のスクールではなく、インドネシア語を学ぶクラスや、インドネシア人向けに日本語を学ぶクラスもあります。クラス数も少なく設定できるので、滞在中に観光の時間もしっかりとりたい人にはよいでしょう。さまざまなスタイルで学習が可能です。
ほかに「Global Gate」というところでは現地のインターナショナルスクールに入れてもらうプランがあるので、日本人だらけの「Bali Bali English」とは異なりここでは多国籍間の人の交流が期待できます。必ずしも日本人・インドネシア人とばかり交流するわけではありません。
バリ島での英語学習はここには書ききれないほど多くの選択肢があり、もはや英語留学の土壌としては整っていると言ってよいでしょう。寮も整備されていることがほとんどで、行くか行かないかはもう気持ちひとつということになります。

授業料はいくら?

 さてお値段ですが、やはりハワイなどに比べると格安です。平均すると授業料は1週間コースで2~5万円。午前午後みっちり授業をこなしてこの値段です。4週間コースだと割引もきいて、一番安いところなら8万円から高くて15万円といったところです。セブ島留学とそこまで違いがないかもしれませんね。いずれにしてもやはりアジアならではの価格という印象です。

物価の安さが「快適ステイ」を支える

 バリ島の語学スクールのいくつかは、生徒向けに専用の寮をもうけています。寮代と授業料を合わせても4週間15~20万円ほどで、たいへん手頃な設定になっています。授業料に対しての寮代が、割合的にずいぶんと小さいのです。
ここで「寮」と聞くと、一気に不安が募りませんか? アジアだから危険なのではないか、建物は古いのではないか、虫がわいているなんて悲惨なことはないのか…心配の種はつきませんね。でもご安心ください。寮のレベルとしては、多くはBooking.comなどで3つ星ランクになっているようなところです。バックパッカー宿よりは上のレベル、しかしきちんと「ホテル」というには少し足りないレベル、といった感じです。自分で宿を手配する生徒さんもいるようで、ビーチや街中のホテルでないと嫌だというロケーション重視派や、4つ星ランク以上のホテルでないと順応できないというゴージャス派も珍しくありません。各自で宿をとって、そこから毎日スクールに通っています。
なお、毎日ホテルでビュッフェの朝食を食べたあと、タクシーでスクールに向かい、レッスン後はまたタクシーでホテルに戻る、なんて夢のようなことがバリ島では実現可能です。タクシー代が安いため、毎日ちょっとしたセレブ気分が味わえてしまうんです。これはハワイでは絶対に無理なことです…!
バリ島の場合、多くのスクールの立地場所がローカルの人もよく行き来する通りの近くにあります。たとえばヌサドゥア地区など外国人観光客用にわざわざ開発されたエリアもバリ島には存在しますが、こういったところにはスクールはまずありません。つまり、スクールの生徒さんたちはローカルなエリアにおいてローカル価格で生活できるとういことです。ちなみにタクシー料金は初乗り1kmで60円程度です。毎日何度もガンガン乗れてしまうのも納得ですね。

バリ島留学のデメリットはある?

 安さと引き換えに、高いレベルの講師陣は望めないとお考えください。初~中級ぐらいの英語学習者に水準を合わせたスクール経営がほとんどです。これだと確かに英会話ができるようにはなりますが、英検準1級レベル以上の人には物足りなく感じるでしょう。クイックレスポンスは間違いなく鍛えられますので、どんどん言葉は出てくるようになりますが、たとえば英語試験のスピーキング対策としてはスクールに丸投げではかないません。試験の模範解答などを見せながら、「こういうレベルを目指している」などと事前に相談をして、講師と一緒にレッスンプランを構築していくことが大切です。論理的に話す練習、キチンとした語彙で大衆に向けて話す練習、2分以内に話し終える練習など、「こうしてほしい」とこちらから細かくオーダーしないとゆるいレッスンになってしまう危険があります。ですので、ざっくりと「英会話」ができるようになるためにはいいのですが、スピーキング試験テクニック習得の場としては、正直あまりおすすめはできません。

インドネシア料理って、どんなもの?

 もう1つ気になるのが食事ですね。東南アジアの料理だと、ついスパイシーなものを想像してしまいがちですね。しかし実際にはさまざまなバリエーションがあり、中華風の薄味の海鮮料理もあれば、タイ料理に近いパンチがきいた激辛料理もあります。辛い物が苦手であれば、滞在中ひたすらそれらから逃げ続けることは可能です。辛い料理というのは、実際はレストランのメニューの半分ほどしかありません。インドネシアは日本のように「しょう油」を使う文化ですから、基本的な味付けとしては多くの日本人の口に合うと思います。
もしお子様連れということであれば、そちらも問題ありません。インドネシアの代表料理で「ナシ・ゴレン」と呼ばれる炒飯や、「ミー・ゴレン」と呼ばれる焼きそばもあり、軽い塩味がついている程度のシンプルなもので非常に食べやすいです。日本食レストランも充実しているので、長期滞在もできてしまうほど食事の面では充実していると言えるでしょう。

紫外線はビタミン摂取で乗り切れ!

 赤道近くのバリ島ですから、紫外線の強さには要注意です。日焼け止めを塗っても、肌はある程度乾燥してしまいますし、髪もパサつきがちです。保湿するばかりでなく、やはり体内にビタミンなどの栄養を補給するような「内側からのケア」も大切になってきます。
こんなとき特筆すべきは新鮮な南国フルーツです。たとえば日本のスーパーではマンゴー1つにおそろしい値段がつけられていますが、インドネシアでは惜しむことなく果汁100%のマンゴージュースがそこかしこで安価で売られています。スイカもグワヴァもココナッツも、信じられないほど「ざくざく」とした量を提供してくれます。これらはなにも高級ドリンクではなく、市民のみなさんの”水代わり”の飲み物です。
カットフルーツなどは道端のフルーツスタンドで数十円ほどでいただくことができます。食堂では、食後のデザートとして無料でふるまってくれることが珍しくありません。パパイヤにドラゴンフルーツに、色とりどりの南国フルーツでしっかりビタミン補給をしてください。赤道直下の南国でも、健康・美容面は日々気を付けることでなんとか維持できるかと思います。

お忘れなく! 乾季・雨季がある!

 残念なことに、滞在時期の当たりはずれがあるのがバリ島です。気温は年中ほぼ一定でありながら、11月~3月中旬の雨季は、毎日いずれかのタイミングでスコールに見舞われ、実に蒸し蒸しとした気候になります。この時期は不快指数が圧倒的に高いので、できればここは外したいところです。
バリ島の乾期は、むしろ日本より温度が低いときも多く、最高気温で32℃といったところでしょうか。海風にも恵まれ、アスファルトの照り返しもなく、これだと東京や名古屋の都市型の38℃のほうがよほど過ごしにくいことはご想像のとおりです。実際に筆者も毎年、「避暑」として東京からバリ島に逃げています。軽井沢のような避暑地には当然なりえませんが、カラッと気持ちのよい、汗で身体がにちゃつかない夏が過ごせます。
さてこんなに季節による快適度が異なるのですから、雨季であれば授業料のディスカウントがあるかといえば、残念ですが決してそうではありません。また、雨季の終わり(3月中旬)には毎年国民行事の「ニュピ」があり、島全体がお祭りムードに包まれます。ニュピ当日は多くの店が閉まるなど外国人にとっては不便が多く、このことからもますます「渡航するなら乾期に!」と筆者は強く思う次第です。

いかがでしたでしょうか? ほんの少しでも「バリ島で英語を学ぶのってありかも…!」と思っていただけたら幸いです。

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