「すみません」より「ありがとう」~コミュニケーションのヒント~

こんな時にこんなフレーズ
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親しくない人に声をかけるとき、ふつうの挨拶なら「こんにちは」でいいのですが、何かおねがいや聞きたいことがあるときに、「すみません」という言葉が出てくるのは、日本語の文化ではごく自然なことです。

この「すみません」は相手に謝っているわけではなく、相手の注意を引くためのことばです。

英語では、こんなときはExcuse me. とお詫びを表す表現を使います。

この点では、日本語と英語の発想は似ています。

ただ、日本語の「すみません」はこれだけではありません。

実際、「すみません」は便利な言葉で、日常生活の色々な場面でよく使われます。

この言葉が持つ本来の意味である謝罪よりも、遠慮や謙遜、謙虚さを表現していることの方が多いのではないでしょうか。

ところが、英語で謝罪を表すI’m sorry. は同じようには使えません。
日本語の感覚の申し訳なさや遠慮はI’m sorry. では伝えることはできないんです。

今回は、高校時代にホームステイでアメリカに留学していたときの失敗談をご紹介します。

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■やばい!遅れちゃった~!!

ステイ先から高校までは車で15分くらいの距離があり、スクールバスを利用していました。

朝は所定のバス乗り場に近所の生徒が集合して乗り合わせ、授業が終わったら、学校の敷地内の道路にずらっと並んだバスの中から、自分の番号のバスを探して乗ります。

バスはきっちり時間を守って運行されていました。

「乗り遅れたら家まで歩いて帰らないといけなくなるから、気をつけてね」と言われていたのに、ある日時間に遅れてしまい、バス乗り場では車列が動き出していました。

あわてて自分のバスに駆け寄り、手を振って合図をすると、運転手さんがバスを止めて乗せてくれました。

本当は途中で止まってはいけないことになっていると聞かされていましたが、私を心配したホストシスターが、私がまだ来ていないことを運転手さんに伝えて出発前に頼んでくれていたのだそうです。

■「お礼を言ってね」

バスに乗り込むとき、私は「遅れてすみませんでした」のつもりで運転手さんにI’m sorry. と言いました。

それを聞いたホストシスターが、You should thank him. と教えてくれて、自分の間違いに気が付きました。

|Thank you! Thank you so much!

こんなときは謝るより、お礼を言うこと。

文化の違いが言葉に表れることを明確に意識したできごとでした。

後日、同じように遅れた男子生徒が運転手に Thanks! You are my savior! と言っていました。 

savior =救世主 ですから大げさに聞こえますが、「感謝感激!」くらいの意味合いで男子生徒たちが当時よく使っていました。

■まとめ

日本語ではよく使う「すみません」は、別の文化では同じようには使えません。

誰かにお世話になったとき、面倒をかけてしまった申し訳なさから「すみません=I’m sorry.」と言ってしまいがちですが、これは日本語の発想。英語圏では「ありがとう=Thank you so much.」を心がけましょう。

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