どうせ読むなら!「言葉感覚」を磨くリーディングのすすめ♪

リーディング
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「英語上達のためにリーディングがおすすめ」というのは、どこでも聞くことです。そのための「文章理解のコツ」などが、いろいろな媒体で指南されています。
具体的な文章理解のコツはそちらにお任せして、ここでは、リーディングが如何に英語スキルを磨くのに役立つのか、具体的な「目的」や「効果」をお伝えしようと思います。

リーディングで多様な表現を見つけよう

英文を読むときは、知っている言葉が別の単語やフレーズで言い表されているところを意識して見つけるようすると、語彙や表現力を強化するのにとても役立ちます。

例えば、She came into prominenceとあれば、She became famousの意味です。
Famousはすぐに頭に浮かびますが、come into prominenceは、もう一歩深く英語を知っていないと浮かびにくい表現です。

あるいは、「彼は正しいと思う」というとき、I think he is rightと書くことが多いかもしれません。でも、例えばthinkの代わりにreckonという単語を使い、I reckon he is rightとしても同じ意味になります。使われる頻度の高いthinkを使うより、文章に新鮮さが感じられませんか?

このように、すでに知っている単語や表現を言い換える言葉を知っていると、バラエティに富んだ文章を作ることが出来ます。

ChanceとOpportunityは、同じように使われることを皆さんご存知だと思います。どちらを使うべきかはどうやって決めましょうか?
前後の文の音やリズムに照らし合わせて、よりしっくりくる方に決めるとよいでしょう。

ただし、意味は同じでもニュアンスが違うというものがあります。
例えば、joyousやjoyfulと言う単語。どちらも「とてもハッピー」という意味ですが、機械的にhappyに当てはめて、Kids are happyの代わりにKids are joyousとすると、意味は伝わるかもしれませんが何だかチグハグな印象になってしまいます。

このように、「同じ意味」とされていても、ニュアンスが異なっていたり、フォーマルな響きを持つ語彙(文語)もあれば、カジュアルな響き(口語)になるものもあるので、使うときは注意と確認が必要です。
日本語でも同じことですが、きちんとした文章を書こうとするなら、文体とそこで使う語彙のタイプ(register)は一致している必要がありますよね。

では、新しい語彙に出会ったとき、どうしたらそのような違いを知ることが出来るのでしょうか?

リーディングで言葉を覚えるメリット

言葉を、ニュアンスも含めて理解したいとき、一番実践的な学び方はリーディングだと考えます。もちろん、辞書にも例文はありますし、「口語」・「文語」などと明記されているので助けにはなりますが、文脈から理解する方がはるかに分りやすいのです。

文章の中で表現を見つけると、そこまでの話の流れや状況から、その表現を使うべき状況やニュアンスまで感覚的に理解することが出来ますね。様々な表現を、あえて辞書ではなく英文を読む中で探しましょうと言ったのは、そのためです。

「こんな言い方もあったのか!」と、発見していくのはとても面白いものですよ。
そのような発見は、生きた語彙のリストをどんどん増やしてくれます。なるほど! これぞ! と思ったものがあったら、是非メモに残しておいてください。
そのままでは忘れてしまうかもしれませんが、時折そのメモを見直してみましょう。そして、機会を探して実際に使ってみたら、それ以降は自分の言葉(your own words)として使いこなすことが出来るようになります。

言葉探しの面白さ

すでに知っている単語や表現に満足せず、それを言い換える言葉を常に意識して探してみてください。意識しながらリーディングをしていると、そのような例はたくさん見つけることが出来ます。見つかったならば、もちろん次は、実践の場で試してみてくださいね。

ところで、「試してみてください」と言えば、「try」(試す)という言葉が浮かびます。
でも、「venture」という言葉もありますよ。ベンチャービジネス、ベンチャーキャピタルのventureです。
tryは「試す」を表す一般的な言葉ですが、ventureは「リスクにもかかわらず、勇気を持って」というニュアンスが発生します。「立ち向かって試す」という感じでしょうか。

ここでのポイントは、辞書ではtry=ventureにはなっていないことです。
「勇気を持って試してみる」に相当する英語を探すとき、try bravelyやchallengeなどが思い浮かびそうなところですが、ventureという言葉が思い浮かぶのは、辞書からではなく文章の中でつかんだ単語だからです。
文章の中でつかんだからこそ、ventureのニュアンスや使い方を文脈から知ることが出来、同時に、応用可能な場面も感覚的に浮かぶというわけです。リーディングならではの学び方です。

表現を発展させてバラエティに富んだ文章を

From all corners of the worldという表現はどうですか?
コーナー(corner)は、「角」という意味が思い付くところですが、複数形のsを付けて、地域・地方という意味もあります。
これは、from the four corners of the earthという表現に差し替えることが出来ます。

・Guests assembled from the four corners of the earth.
(世界中からゲストが集まった。)

これらのフレーズは、「世界各地から」という意味になることが分りますね。要するに、from all places in the world / from all over the worldに当たる表現ですが、from the four corners of the earthなどの方が、茶目っ気が感じられませんか?

また、ここのworldやearthをglobeという単語に置き換えることも出来ます。

・Tourists from all corner of the globe.
(世界中から集まったツーリストたち。)

このように、遊び心のある表現に出会えるのも、リーディングの面白さです。

文章を書くときは、出来るだけ同じ表現が頻出しないように意識して書かれるとお伝えしました。そのため、リーディングでは、同じ意味を言い換えた表現をたくさん見つけることが出来ます。
「人口が多い」というにも、have a large population、populous、densely populatedなどと言い換えが可能です。

このような一つの意味に対し、複数の表現を持っていると会話も文章も豊かになりますよね。

リーディング以外でも・実践で磨く言葉感覚

リーディング以外でも、英語が母語の人と話すときにいろいろな表現を試したり、ニュアンスを聞いてみたりすることで、「言葉の感覚」を磨くことが出来ます。
案外、普通に使われていると思っていた言葉や表現が、実は「子供っぽい」ものだったり、「ス
トリート言葉」または「あまり上品でない」表現だったりすることが判明するかも知れません。

「単語を覚える」と言いますが、意味だけでなく、言葉の響きやニュアンスまで知ることが大事というのが趣旨です。そのためには、辞書や単語帳では限界があります。リーディングで知識を増やし、しゃべって使い勝手を確認してみることです。

そうやって言葉の感覚を磨いて行けば、あえて「古臭い言葉」や、会話には「硬すぎる」言葉などをユーモラスに使ってみせたりするなど、言葉選びのセンスも養うことも出来ます。
英語はとてもフレキシブルな使い方が出来るので、言葉遊びが出来ると面白いですよ。会話もユーモアのあるものになりますし、遊び心ある文章も書くことが出来るようになります。

まとめ

言葉の感覚を磨くためのリーディングのススメでした。文章を理解し、内容をつかむリーディングというより、言葉探しを目的としたリーディングです。
読む素材は何でも構いません。新聞なら独特の表現が満載ですし、小説ならクリエイティブな表現にたくさん出会えます。一枚のチラシでも学べる表現がありますよ!

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