スティーブン・スピルバーグの卒業スピーチで英語学習

海外の大学では、世界的有名人がスピーチを行います。毎年誰がスピーチを行うのか、そしてどんな内容について話すのかに注目が集まります。今回は映画監督スティーブン・スピルバーグが2016年に行ったスピーチを紹介します。世界的巨匠は、新たな旅立ちを迎える学生たちにどんなメッセージを伝えたのでしょうか?

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スピーチ概要

卒業スピーチはかなり長いので、今回は要点だけをまとめた形で紹介します。監督、脚本家、プロデューサーとしてスピルバーグはやはり映画を絡めてスピーチを行いました。彼は主に歴史についてと、映画のあるべき姿について話をしたのです。映画のヒーローと現実世界のヒーローにはある共通点がいます。それがヴィラン。残念ながら現実世界にもモンスターやヴィランが存在します。しかしヴィランの存在がヒーローを作るのです。

スピルバーグが伝えたいこととは?彼の心に残り続けているメッセージとは?早速スピーチを見ていきましょう。

Character-defining moment キャラクターを定義付ける瞬間

まずスピルバーグは映画のキャラクターを定義付ける瞬間について話をします。映画ではキャラクターの定義付けですが、これは現実世界で「次の行動を決めること」です。
What you choose to do next is what we call in the movies the ‘character-defining moment’.
君が次の行動を決めることは映画の世界では「キャラクター定義づけの瞬間」と呼ばれます。

これを分かりやすく説明するために、彼は「スタ・ーウォーズ/フォースの覚醒」でのレイがフォースと共にあることに気づいた瞬間やインディジョーンズが恐れを乗り越えてミッションに立ち向かった瞬間と述べています。

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Pay attention to your intuition 直感に注意を払う

先ほどのキャラクター定義付けの続きとなります。映画では決まった数のキャラクター定義付けの瞬間がありますが、人生では毎日がキャラクター定義付けの瞬間です。あなたが選択した行動が、あなたというキャラクターを作り上げるのです。

スピルバーグは18歳の時に、やりたいことを見つけることができました。しかし彼というキャラクターについては分からなかったのです。スピルバーグに限らず、ほとんどの人間は知らないでしょう。何故なら、私たちは生まれてから両親にしつけられ、学校で先生から知恵を学び、社会に出ると上司や先輩から指導を受けるからです。教えを受けてばかりで、自分の声を聞くことはできません。スピルバーグはNilssonの歌詞を引用します。

Everybody was talkin' at me, so I couldn’t hear the echos of my mind.
皆が俺に話しかけてくるから、自分の心のエコーを聞くことが出来なかった。

この心の声は気づくことが難しいです。しかしスピルバーグは、より注意を払うようになります。そして直感がやってきたのです。彼は続けて、こう言います。

Your intuition is different from your conscience.
直感は道義心とは違うものだ。

道義心があなたに向かって「これをしなければいけない」と叫ぶ一方、直感は「これができるよ」とささやくのです。スピルバーグは直感の声を聞きなさい、と卒業生たちに言います。直感こそが、あなたというキャラクターを定義付けるからです。

Everything wants to be loved 誰もが愛されたい

スピルバーグに映画作りが彼のミッションと思わせた映画があります。それが1985年の映画「カラーパープル」です。この映画の中でシャグ・エブリーがEverything wants to be lovedと言います。

このセリフを聞いたとき、スピルバーグの直感が彼に語りかけるのです。「もっと多くの人々がこれらのキャラクターと出会って、これらの真実を知るべきだ」と。そして映画作りは彼のミッションになったのです。

The way you create a better future is by studying the past 過去を学ぶことでより良い未来を作れる

スピルバーグは自身のミッションは2時間の映画を作ることであり、卒業生たちの仕事は永遠に続く世界を作ることだと述べます。

My job is to create a world that lasts two hours. Your job is to create a world that lasts forever.
私の仕事は2時間続く世界を作ることです。君たちの仕事は永遠に続く世界を作ることだ。

彼は、よりよい未来を作るためには過去を学ぶことだと言います。スピルバーグがこのように考えるようになったきっかけは、ある人物の存在でした。それが「ジュラシックパーク」の脚本家マイケル・クライトン。マイケル・クライトンはハーバード大学を卒業しており、よくお気に入りの教授の言葉を引用していたそうです。

If you didn’t know history,  you didn’t know anything. You were a leaf that didn’t know it was part of a tree. 
もし君が歴史を知らなければ、君は何も知らないということだ。君は自分が木の一部だということを知らない1枚の葉っぱと同じなんだよ。

いい言葉ですよね。この言葉は私の心にも大きく触れました。スピルバーグは、両親や祖父母に彼らの物語・歴史を話してもらいなさいといいます。人類の歴史は、個人の歴史の集まりですから。そして彼は、人の歴史を聞くのは面白いと言います。だからスピルバーグ監督作品の多くは実話に基づいているのです。

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No man is a failure who has a friend. 1人でも友人がいる人間は失敗ではない

家族は人生で最も大切なものです。しかしいつも家族が側にいるとは、限りません。そんな時にはバックアップが必要です。それが友人の存在。スピルバーグは映画「素晴らしき哉、人生!」でNo man is a failure who has a friend.というセリフがあったことを伝えます。

A hero needs a villain to vanquish ヒーローには倒すべきヴィランが必要だ

ヒーローには愛、家族、友情などがつきものです。しかしヒーローに欠かせないのがヴィラン、悪者なのです。この世界にはモンスターがたくさんいます。差別、いじめ、宗教差別など様々です。これらのモンスターたちに人類は立ち向かわなければいけないのです。彼らの問題ではなく、我々の問題として捉える、興味を持つ、そして行動に移すことが重要です。

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映画のようなスピーチ

スピルバーグ監督のスピーチは映画の例えがたくさん出てきて、単純に面白かったですよね。スピルバーグ監督はスピーチの締めに、誰もがハリウッド映画のようなハッピーエンディングを迎えることを願っていると言います。そして時には、ETのように両親に会いに家に帰りなさいと説いています。
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