結構使える!?「After you」という英語フレーズを知っていますか?

こんな時にこんなフレーズ
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「After you」という英語フレーズを知っていますか?この英語フレーズを知っていると、日常会話で結構使えてとても便利です。
「After you」。それは、お先にどうぞという意味です。

I will come in after you.

の前半が省略されているわけです。

省略されている部分はI will go out でもI will eat でもI will start でもなんでもいいのです。
とにかくどうぞお先にということなのですね。

どんな時に使うの?

しかし一般的には出入口で先を譲る場合に使います。
私はあなたの後に入りますということですから、表現上はあなたに対してどうしてくださいといっているわけではないので、please は付きません。そしていわれた方はThank you といって先に入っていけばいいのです。

いやいやあなたの方こそといいたければ、

No, no, no, no, after you.

といえばいいですが、せっかく先を譲ってくれたのですから、ご厚意に甘えましょう。

After youはアメリカ英語?イギリス英語?

実はこのフレーズはイギリスのものです。アメリカ人はあまりというかほとんど使いません。
大昔に短期間ですが、アメリカに語学留学したときの最初のホストファミリーのご主人がイギリス人でした。小学校の校長先生でした。After youをよくいわれましたね。
そしてなんと奥さんはフランス人でした。そしてその奥さんも同じ小学校でコンピューターの先生をしていたのでした。
エリックとダニエルという男の子二人兄弟がいました。本当に大昔ですよ。パパ-ブッシュが大統領に当選した時ですからね。
バーバラ奥様お亡くなりになりましたね。

ではアメリカ人はお先にどうぞを何というかといいますと、代表的なフレーズは

go ahead

となりますね。
先に行ってくださいということです。please を付けて丁寧にいうこともできますよ。

After youは安易に使ってはいけない!?レディファーストの歴史

この先を譲る精神がお年寄りや小さな子どもあるいは不馴れな人などを対象とするときは問題ないのですが、男女間においてとなりますといろいろと議論がなされているのですね。
ちょっと歴史を振り返ってみましょう。もちろんヨーロッパ社会における男女関係のレビューです。

レディーファーストという考え方に従えば、男性が女性に対してお先にどうぞと譲るのが当然なのですが、元々の意味は実は違うようですよ。
元々はレディーがファーストなのです。それはかつては女性が男性よりも下に位置付けられていて、女性が男性に先んじて行動し男性を出迎えるという意味だったのですよ。教会で食堂で寝室でそして起床時間も。そういうふうにするように躾がなされそれがレディーファーストの意味だったのです。

しかしキリスト教的な聖母崇拝や騎士道の考え方から起こった道徳規範や、女性を介して地位や身分を獲得するといった非常に世俗的な考え方から、女性を尊重する風習が広まり、新たなレディーファーストとなっていったのです。
元々のレディーファーストとは全く正反対の考え方ですね。

そしてさらに近代以降、男女同権を標榜するフェミニズムという考え方が生まれ、このレディーファーストも批判の標的となったのでした。レディーファーストは女性を尊重するように見えて、実は性差別を助長しているというわけですよ。
参政権から何からすべて男女平等を唱っていますから、あえて女性を先にとか弱者として扱うことは許さないということなのですね。
この男女同権主義、フェミニズムを主張する人がフェミニストなのです。男女同権主義者です。
日本語でフェミニストというと女性の味方とか女性に優しい人みたいな意味になっているようですが実は違うのですね。

そこで問題となるのがafter you, go ahead というわけですね。女性に対してこういうこというとフェミニストが黙っていないのです。それは女性を見下しているということだ。女性差別だというわけです。
面白いですね。親切が差別となるのです。

ですからこの複雑な社会と化した現代においては安易に使ってはいけないフレーズなのかもしれませんね。

やるなら、いつでも誰にでも「After you」

やるなら徹底してやるということが必要なのかもしれません。誰に対しても先を譲るのです。女性にでも男性にでも。お年寄りにも子どもにも。果ては犬にも猫にも。このくらいやっておけば女性差別だなんていわれることはないでしょう。

そうなんですよ、実はそれがとても重要なのです。
親切は相手を選ばずに行いましょう。そして親切は言葉ではありません。行為なのです。
ドアを開いて皆さんを先に行かせてあげましょう。言葉はなくてもいいですよ。

ここでさらに重要なのは親切にしてもらった側ですよね。日本人はシャイですからなんとなく黙って通りすぎてしまいがちなのではないでしょうか。お礼をいいましょう。感謝の気持ちを表すのです。それこそが言葉です。Thank you といいましょう。

お礼をいうのにためらうことはありません。発音がでたらめだって通じます。無理して舌を噛まなくたって大丈夫。
あるいは大きな声を出すのが憚られるようなところでしたら、何も声を出さずに歯の間からちょっぴり舌を出すのです。少し首を傾けてね。Thank you といっているんだって分かってもらえますよ。

譲り合い、感謝の気持ち、それは言語を超えたものなのでした。

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