ドイツ鉄道事故は「ながら携帯」が原因だった

dispatcher_640

 ドイツ南部で4月9日にローカル線の電車同士が正面衝突する事故が起き、11人の犠牲者を出しましたが、この事故は操車係が仕事中に携帯電話でゲームをしていたのが原因とわかりました。

 事故の背景について読みながら、違反や規定、逮捕といった事故関連の英語を勉強しましょう。(英文は、”German train dispatcher accused of playing game before deadly crash” CNN.com 2016/4/13)

<関連サイト> スカイプ英会話を探すなら! | オンライン英会話比較360°

☆携帯ゲームに夢中で衝突を招く

Moments before two trains collided head-on — killing 11people — a dispatcher was playing video games on his phone, authorities said.
 列車同士が正面衝突して11人の死者を出す事故が起こる直前、列車操車係が携帯電話でゲームをしていたと、検察当局が発表した。

・collide:衝突する
・head-on:正面に(から)
  My car crashed head-on against the wall.
   私の車は壁に真正面から突っ込んだ。
・dispatcher:操車係、運行管理係
  dispatchは、部隊などを「派遣する」と「(書類・荷物を)発送する」の意味があり、後者はビジネス文書でよく使います。
・authorities:当局(この意味では複数形で使います)
  ニュース記事で良く出てくるのは、authorities concerned「関係当局」、currency authorities(通貨当局)、inspection authorities(捜査当局)、city authorities(市当局)などがあります。

 2本の列車が同じ線路上を時速約100キロのスピードで正面衝突した事故でしたが、この路線には、速度を制御する最新の自動列車制御装置が設置されていました。しかし機械には特に故障がなかったことがわかり、衝突を防げなかったのは操車係に何らかの責任があるためという疑いがかかっていました。

<関連広告>英会話教材はスピークナチュラル

☆ 業務規定違反による過失致死

The dispatcher was arrested on suspicion of manslaughter and gross negligence Tuesday. German police said their investigation showed he had “violated operational rules” by playing the game until shortly before the collision on February 9.
 操車係は重過失致死罪の疑いで12日(火曜日)に逮捕された。ドイツの警察によれば、2月9日に操車係は「業務規定に違反して」衝突の直前までゲームをしていたことが調査によって判明したとのことだ。

・arrest:逮捕する
・manslaughter:過失致死罪
・gross negligence:重大な過失、重過失
  grossは普通はGNP(Gross Domestic Product 国内総生産)のような「総〜」「総計(の)」という意味で使いますが、「言語道断の・目に余る」という意味もあり、gross negligenceにはこの意味が使われています。
・violate:違反する
  名詞「違反」はviolation。
・collision:衝突
  最初の段落のcollide(衝突する)の名詞形です。
・operational rules:業務規定
  operationは「業務・運営」

◆ operation(業務・運営)に関連して

CEOとCOOとの違い
 企業の幹部でよく名前を聞くのがCEO(Chief Executive Officer)です。日本語だと「最高経営責任者」ですが、これが時には「会長」、時には「社長」と訳されることもあります。これは日米の会社制度の違いにもよりますが、要するにCEOは経営権を持つ取締役会のトップで、一番偉い人です。

 一方、COO(Chief Operating Officer)という人も時々企業記事に登場しますが、こちらは「最高執行責任者」。一般に会社で「事業運営に関する業務執行を統括する役員」と説明されていますが、CEOより下の、ほぼナンバー2と考えていいでしょう。CEOが取締役会つまり会社のトップであるのに対し、COOは「執行役員」(各部門のトップですが取締役ではない)を統括する人というように理解するのがいいと思います。

<関連広告>楽して英会話をマスターする方法を教えます。

☆職務怠慢

The dispatcher’s actions, which distracted him from controlling the train traffic crossing in Germany’s southern state of Bavaria, amounted to more than just a “temporary failure” and were rather a “dereliction of duty,” investigators said.
 操車係はゲームに夢中になっていたために、ドイツ南部のバイエルン州での運行管理業務がおろそかになった。これは単なる一時的な過失というよりも職務怠慢と見なすべきだということが、調査にもとづいて報告された。

・distract:(人の)気を散らす
  distract(人)from〜で「(人)の気持ちを〜からそらす」
   She tried to distract her mind from her worries.
    彼女は心配事から自分の気持ちを紛らわせようとした。
・temporary failure:一時的な過失
・dereliction:放棄
  dereliction of dutyは「職務怠慢」

◆ amount to:結局~ということになる

 本来の意味は「(合計・総額が)〜になる」ですが、それ以外にも一般的に「(結局)〜になる」「〜と同じことになる、〜同然だ」という意味で使われます。

・「合計」の意味での例:
 The total bill amounted to $1,000.
  請求額は1000ドルになった。

・「結局〜になる、同然だ」の意味での例
 His words amounted to treason.
  彼の言葉は反逆行為も同然だった。
  

 また、never(not) amount to muchは「大したものにならない(出世しない)」、amount to the same thinkは「同じこと、大差ない」という決まり文句もあります。

 Her brother never amounted to much.
  彼女の兄はまるでものにならなかった。
 All those methods amounts to the same thing.
  それらの方法は、どれも大して変わりはない。

 日本でも「ながらスマホ」の危険性への注意喚起が絶えません。ドイツで起こった悲惨な事故がスマートフォンかブラウザフォンかはhis phoneとしか書かれていないのでわかりませんが、特にゲームなので、長時間そちらに注意が集中してしまう危険性は単なる「ながら」よりずっと高いですね。

 国内でニュースを見ていても、SNSへの書き込みや動画の閲覧などで画面に視線が集中してしまうので、転んだり階段や駅のホームから転落したりということが原因で生命に関わる事故が起きています。また、イヤホンをしながら歩いている人は当然自分の身の危険も増すことになります。

 歩き以外にも、スマートフォンを見ながら、さらにイヤホンをして自転車に載っている人など、迷惑スマホ(携帯)利用者はなかなか数が減りませんね。この話題を取り上げたことが、社会のより安全な生活につながれば幸いです。

<関連サイト> スカイプ英会話を探すなら! | オンライン英会話比較360°


トップへ戻る