「Color」だけではない!色の種類や加減を表すのに知っておきたい英語表現

こんな時にこんなフレーズ
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先の記事で、色を使ったフレーズをいくつかご紹介しました。今回は、「色」そのものについて表現する言葉をご紹介してみたいと思います。

色の種類や加減を表す言葉

どの色にも濃淡があります。「濃い色」はrich color / dark color、「薄い色」はpale colorです。
「明るい色」bright color、「抑えた色」muted color、「はっきりした色」はvivid color / bold color。Boldと言えば、太字体のことをbold lettersと言いますよね。ちなみに「斜体」はイタリック体(Italic)ですね。

「◯色を帯びた、◯色がかった」というときは、色の語尾に「ish」という接尾辞(suffix)を付けます。
なお、この接尾辞「-ish」は、Spanish(スペイン人、スペイン風の)やTurkish(トルコ人、トルコ風の)で使っているのと同じものです。childish / kiddish(子供っぽい)など、「傾向」を示す意味もあります。

・His grayish eyes.(彼の灰色を帯びた目。)
・Greenish blue is my favorite color.(緑がかった青色は、私の好きな色です。)

色の種類はこんな感じです。
・warm color(暖色(赤や黄色など暖かい色))
・cool color(寒色(青やグリーンなどの冷たい色))
・neutral color(中間色)
・earth color / earth tone(アースカラー)
・primary color(原色)
・three primary colors(三原色(赤、青、黄色))
・complimentary color(補色)
・color wheel(色相環)
・multicolor(多色、マルチカラー)
・tricolor(3色、トリコロール)
・bicolor(2色)
・mono color / monochrome(1色、モノクロ、白黒)

蛍光色のことをfluorescent color / neon colorと言います。そして、蛍光ペンは「highlighter」です。蛍光ペンで目立たせる/強調するというときは、「highlight」という動詞を使います。

・Please note where highlighted.(ハイライトしてあるところ/蛍光ペンでマークしているところに注意してください。)
・Use a highlighter.(蛍光ペンを使う。)

色調のことをトーン(tone)と言いますよね。色調を明るくする時は「tone up」(トーンを上げる)、抑えるときは「tone down」(トーンを下げる)と言います。
これらtone up / downは、色だけに限らず、「もう少し表現/口調のトーンを下げましょう=柔らかい表現に言い換えましょう」というように、言葉や音の調子についても使われていますよね。「◯◯のトーンが滲む」と日本語でも言うように、「雰囲気」という意味でも使うことが出来ます。

・His voice had a tone of regret.(彼の声には、後悔の念が滲んでいた。)

色合いや、ほのかな色味というとき、tingeという言葉もあります。その「少しの色みを帯びる」という感覚は、色についてだけでなく感情や影響などについて述べる時にも使うことが出来ます。

・The moon had a tinge of red.(月は赤みを帯びていた。)
・He showed some tinge of disagreement.(彼は、何となく賛成しかねる様子だった。)

Tingeと同様の言葉に「tint」というのもあります。特に、薄目の色みについて使います。日当たりを和らげる「ティントフィルム」や「ティントガラス」でご存知ではないでしょうか。自然な色付きに仕上げる「ティントタイプ」の化粧品というのもありましたね。
・Tinted color(薄めの色)

色の濃淡の推移のことをグラデーション(gradation)と言いますが、その色合いのことをshadeと言います。Shadeといえば、「陰/影」とう意味が思い浮かぶところですが、色の濃淡・陰影を表すにも使われるというわけです。

・Various shades of autumn colors.(秋を思わせる様々な色合い。)

Shadeはまた、微妙さやニュアンスの違いを表す場合にも使われます。

・Her indication had a different shade of meaning.(彼女の意図には、ちょっと違う意味があったようだ。)

Colorの意味するところは、色だけでなかった

さて、Color(色)という単語を動詞として使うことも出来ます。「色付ける」「染める」という意味になります。髪を染めることをカラーリングするとも言いますから、お馴染みですよね。

・Color my gray hair red.(私の白髪を赤く染める。)

お気付きですね。白髪は「white hair」にはなりません。
・blonde(金髪)
・brunet(焦げ茶色の髪)
・black hair(黒髪)
・A blonde-haired lady carrying a dark-haired baby.(濃い色の髪の赤ん坊を連れている金髪の女性。)
なお、「滑らかでツヤツヤした髪」を表現するときはsleekという単語を使います。

・Actresses are keen to maintain their hair sleek.(女優たちは、美しい髪を維持するのに力を入れている。)

「Color」という単語に話を戻しましょう。
「color」はその守備範囲を更に広げて「物事に特色を付ける」「事実を脚色する」という意味で使うことも出来ます。

・Color the story by exaggerating the fact.(事実を誇張することによって、話に脚色を加える。)

これは、「give color to ◯◯」として、言い換えることも出来ます。

・Give color to the story by exaggerating the fact. (事実を誇張することによって、話に脚色を加える。)

かつて米国の歌手シンディー・ローパーが歌った美しい曲「True Colors」というのがありました。「true colors」とは、人の本性、本質といった意味です。

・It was just a little word he said that revealed his true colors.(彼のちょっとした言葉に、彼の本性が見られた。)

そう、ちょっとした言動にその人の本質が端的に現れることがあります。「ウェイターに横柄な態度を取る男性は、あなたに対してどんなに優しいとしても信用するな」なんて言葉、聞いたことありませんか?

さて、ここでの「カラー」は個性や多様性を象徴する言葉として使われています。

・Everyone should be able to feel free to live with their own colors.(誰もが、自分らしさを発揮して生きていけるようであるべきです。)

と来ると、反対の言葉colorless(色がない、無色透明)は、個性や中身がないということ。「He’s colorless」(彼には存在感がない)なんて無残な評価を受けたくないですね。

・Transparent / colorless(透明)
・Translucent(半透明)
・Opaque(不透明)

Transparencyは、情報公開に関して「透明度」という意味で使ったりもしますね。

・Raise the transparency in the government expenditure.(政府の支出に関して情報の透明度を高める。)

虹色・玉虫色

日本の人気ロックバンド「L’Arc~en~Ciel」、もうデビューから25年も経つそうですね。彼らのお陰でご存知の方も多いでしょう。arc-en-cielとは、フランス語で「空のアーチ」すなわち「虹」の意味です。

英語rainbowは、「色や種類がたくさんあること」を表すとともに、その儚さから「幻」や「非現実的な夢」にも例えられます。
・Chase rainbows.(叶いそうもない夢を追いかける)

・Do you think I’m only chasing the rainbow to wish to be a rock musician?
(ロック・ミュージシャンになりたいと願う私は、叶わぬ夢を追いかけているだけなの?)

水面に浮かんだ油の滲んだ七色、そしてプリズムのような玉虫の羽などの虹色を表現するときは、rainbowではなく「iridescence」(虹色/玉虫色)「iridescent」(虹色/玉虫色の)という言葉を使います。日本語と異なり、この「玉虫色」という言葉には「曖昧で、どっちにも取れる」という意味はないようです。

日本語で「玉虫色の表現」に当たる言葉は、equivocalです。

・He always make his comments equivocal to secure room to excuse himself.(言い逃れの余地を残すために、彼はいつも曖昧な言い方をするんです。)

鳶色、うぐいす色、浅葱色、だいだい・・・ 日本語で色を表すとき、自然界のものから取った名前が多く見られます。それは英語でも同様です。

・wisteria(藤色)
・amber(琥珀色)
・coral(珊瑚色、コーラルピンク)
・salmon (pink)(サーモンピンク)
・ivory(象牙色、アイボリー)
・egg plant(茄子紺)
・emerald (green)(エメラルドグリーン)
・charcoal(炭、チャコールグレイ)

などといった具合です。

例えば、英語のファッションカタログを見ると、商品の色が色違いでたくさん記載されています。色の語源が簡単に分かる単語ももちろんありますが、知らなかった単語でも、色を見ながら楽しく覚えられます。微妙な加減の色名も知ることが出来るため、色彩を表す語彙が増やせるとともに、元の意味を学ぶことも出来るので面白いですよ。

まとめ

今回は、個別の色にまつわる表現ではなく、「色」から広げた「周辺事項」について書いてみました。Colorという単語は、日本語でもそのまま「カラー」と使われるほど身近に触れる言葉ですが、色に関する英語表現を少し掘り下げてみたら、色々な発見がありませんでしたか?

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