アメリカで車を購入する時の交渉術のポイント5選

アメリカ
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前回の記事「なやましい中古車選び!10,000ドル以下の車はこうして選ぶ!」では10,000ドル以下のcheap carを選ぶポイントについてご紹介しました.
今回は,いよいよDealerとの交渉編のご紹介です.題して,「アメリカで車を購入する時の交渉術のポイント5選」をご紹介します.

その1 連絡方法を決める

まずはDealerに予約を取って車の話を聞いてみましょう。アメリカではトヨタも街の中古車販売店もDealerと表記されています.この渡米直後は電話だと記録が残らないので,メールがオススメです。メールにはパソコンなどでやり取りするアドレスと、日本でいうショートメールがあります。こちらでは後者はTextと書かれることが多く,担当者と簡単にやり取りできます。Webサイトのtextというボタンを押すと以下の様な自動返信のメッセージが来ます。

例1

Dealer名 is confirming request to send a message, reply YES to allow. Reply HELP for help. Msg & data rates may apply.
Reply STOP 2 cancel

例2

Thanks for texting about this vehicle at Dealer名!
We received your message; a representative should respond shortly.
Send STOP to opt out.

“Yes”と送信(承認)すると担当者と連絡できるようになります。
こちらからは以下の様な感じでメールを送ります.

Hi,セールスマンのFirst name,
I’m interested in your inventory of 車の名前.
Can I have a test drive? 
Thanks,
自分のFirst name

メールのやり取りではInventory 在庫(車)やGreat Deal お買い得(商品)という表現をよく見かけますので覚えておくと良いでしょう.私の経験ではパソコンのメールよりも断然Textの方が返信率が高い印象でした。複数のDealerとやりとりをしましたが,質問をスルーされたり,返信そのものが返って来ない場合もあります。その割にはいきなり電話が来たりするんですね.アメリカはメールが発達してはいるのですが,込み入った話などは意外と電話で解決したがる傾向がある様な気がします.

その2 test driveの時間と心の余裕をもって予約をする

さぁ,セールスマンに連絡する準備ができたらtest driveの予約をしてみましょう.こちらの候補の日時時間を伝えます.それに対して相手からこの時間に来てくれと言われることも多々あります.私の住む街であるDealerでは送迎車があり,時間と場所を指定したら迎えに来てくれます.これは便利ですね.また,この際にどのくらい急いで車が必要か聞かれますので,test driveをしたい場合は,気に入ればすぐ買ってもいいと伝えるのも策ですね.街の小さなDealerでは,1ヶ月ぐらいを目処に購入を考えていると伝えるとtest driveさせてくれないこともありました.この辺は意外と厳しいのだなと思うところです.

さらにここは心しておかなければないところです,予約時にtest driveができるのかしっかりと確認しましょう.”Can I have a test drive on Monday?”などと確認すればいいですね.私の例ですと,予約してDealerに当日行くとまだ準備ができてないからまた別の日に来てくれと言われ、次に行った時にはその車売れちゃったとか、本当によくあります.また、80miles離れた大きな街に良さそうな車があったのでtest driveを予約しました.その日に購入して自分の家へ戻ってくる気だったのでシャトルバスを予約したが,シャトルの発車30分前に車がまだ整備できていないということで電話でキャンセルされました….
アメリカでは予約に関してはこういったことがよく起きます.しかし,落胆せず車探しを続けましょう.時間を無駄にしないためにもどんどんメールをして話を聞いてみることをお勧めします.

その3 実車をチェックする

Dealerのセールスマンとアポイントを取ったら店へ向かいます.担当のセールスマンと握手を交わしたら実際の車を見てみましょう.私は最初5,000ドルぐらいのお手頃な中古車を探していましたので,どんどんお店と連絡を取り,車を見せてもらいました.市中の小さなDealer,日本のメーカー,アメリカのメーカー,ドイツのメーカーと色々見ました.共通した日本との大きな違いは,やはり10,000ドル以下ともなるとボディや室内が(日本基準でいうと)かなりボロボロなことです.私が試乗したホンダのセダンは年式が2009年,走行距離165000miles,4600ドルで写真では綺麗な感じでした.しかし,実物を見るとやはり結構ショッキングでした笑.ボディの傷や割れなどが結構目立っていました.Test driveは問題なかったのですが,その車に50万円を支払う勇気が出ず購入を見送りました.
実車のチェックでは,タイヤ、エンジンルーム、下回り、クーラー、電子機器を調べます.セールスマンはこちらから聞かないとあまり情報を教えてくれないので事前の下調べが命です.前回の記事を見て車の記録を調べ印刷していきましょう.私が何店か見た印象では,インターネットで調べた情報以上の情報をセールスマンから引き出すのは難しいと思います.ですので,それ以外で聞きたいことがあれば準備しておくことが重要です.また,車の販売相場をKelly blue bookなどで調べておき,お目当ての車がその額よりも高いあるいは安い場合があります.その場合はなぜ高い(安い)のか聞くことをお勧めします.高い場合は,Dealerできちんと整備していたり,安い場合は,事故歴や電子機器などの一部の機器が壊れていることがあります.test driveには国際運転免許書とパスポートがあればすぐに乗車できます.

その4 必要な経費を知る

次に車が決まったら,必要経費を調べましょう.私が住むミネソタ州はTaxが6.5%なのでまず車体料金にこの税金が上乗せされます.またドキュメント関係の作成Feeと地元の街のTaxとで200ドルくらいかかります.ここまではどの車も同じです.最後にナンバープレートです.アメリカではナンバープレートが付いたまま車が売られていることがあります.自分の欲しい車にたまたまプレートが付いていればラッキーです.プレートがない場合は新規に発行ということで150ドルほど追加で費用がかかるとのことです.それ以外には,Dealerが追加料金で保証してくれるサービス(Warranty)があります.私の場合最終的に8495ドルの車で1,500から2,000ドルのWarrantyを提示されました.

その5 値段交渉をする

アメリカでは中古車は良い条件の在庫だとあっという間に売れてしまう様で、特定の車種に限定するとなかなか商談がすすみません。ですので,特に急いでいる場合,前回の記事で紹介したポイントのデータを集めて,自分がどの部分で許容できるかを可視化しておくと良いでしょう.本体価格,税金,諸費用,売却時の価格などから予算を決め,年式やmiles数,事故歴などから候補をいくつか絞り込みます.まず,セールスマンには自分の予算を伝えます.いくらまで出せると.その範囲内で調べてもらうと良いでしょう.
あるお店で私が5400ドルの車を見に来たと言ったのですが,「その在庫は売れたから事務所で似たような条件の車を探すよ」と言われ,最終的に9000ドルの車を紹介されました.セールスマンは,これはいい車だと言うのですが,僕はなんで予算倍額の車を買うんですか?と質問しましたが,さすがセールスマン,全く引きません.私もだんだんと不快になって来て最後には「この車が素晴らしいという話と,私が欲しい車の話とは別だよね?」ときっぱり言いました.自宅で検討して,可能性があればまた連絡します,と伝え店を後にしました.
また他の店では,私が5000ドルの車の現実に打ちのめされて曖昧な返事を繰り返していると,「Do you wanna buy this car today? Yes?, Yes?”と言われました.そこでようやく我に返ってきちんと答えましたが,セールスマンはここは攻勢をかけるところだと思ったのでしょう,何度もYes?と高圧的に聞いてくるので,”NO! NO! I don’t buy this car. Thanks!”といってオフィスを(逃げる様に)後にしました.これは私が悪かったのです.試乗後,すぐに私の好みではない,と伝えればよかったのです.皆さんもtest driveに行って買わない判断をする際は,This car didn’t match my favorite.などと言って話を切り上げましょう.また,何を言っているか聞き取れない時は,I’m sorry, I didn’t catch that.やWhat was that?など何回も聴き直すことをお勧めします.Yesが口癖だと,このような交渉の場合,相手に誤解を与えかねませんね.また,肝心の値引きですが,”I’m planning to pay by cash today, so can you discount $****?といった様にとしっかりと伝えましょう.もちろん相手はすぐにいいよとは言いませんので,This amount does not match my paid limitation.などと言って条件が合わないことを伝えます.
結局この日はどこのDealerとも折り合いがつかず,冷静に別の車の候補もあるのだと自分に言い聞かせ私は自宅に帰りました.帰宅後5000ドルぐらいの車は僕の重要視する条件に合わないと結論が出て,予算を倍の10000ドルにしました.その数日後,9000ドルのクーペを勧めて来たセールスマンからメールが来ました.

“I dropped the 車名 500 like you wanted let’s make a deal on this car!
You won’t be disappointed.”

あの時踏みとどまって良かったなぁと思い,Dealer authorized car(認定中古車),ナビなど寒冷地仕様車,新品のタイヤ,AWD(4WD)の条件が良かったので購入することになりました.結局数日で,Tax込みで550ドルぐらいディスカウントされました.文化の違う国で値段の交渉するのは大変だとつくづく実感しました.

以上「アメリカで車を購入する時の交渉術のポイント6選」でした.アメリカで「普通」とされていることが,日本との常識の違いで受け入れられず,交渉する際の障壁になることがあると思います.ですので,今回の記事を参考に上手に車の購入を進めてもらえれば嬉しいです.

まとめ

以下今回の5つのポイントをまとめます.
1.セールスマンとの連絡は電話よりテキストメールがベター
2.test driveの予約は時間と心の余裕を持って臨む
3.日米の自動車文化の違いを認識し,自分の欲しい車がどのような価格帯になるか掴む
4.必要な経費を計算し,セールスマンと交渉する.自分の意見をはっきり伝える,嫌な時はNO!
5.ディスカウントは現金払いなどの条件を提示して金額をはっきりと伝える.折り合わなければ妥協も考える

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