レッド・ツェッペリン「天国への階段」は盗作ではない!著作権訴訟に判決

イギリスのロックグループ、レッド・ツェッペリンの代表曲「天国への階段」の冒頭部分が盗作だという訴えは、著作権侵害ではないという判決で決着しました。何が問われ、どう答えたのか、英語で読んでみましょう。
(英文は、”Led Zeppelin cleared of plagiarism in Stairway case, 2016/6/24)

Led Zeppelin did not copy the opening chords of Stairway to Heaven from the US band Spirit, a US jury has found.
 レッド・ツェッペリンの「天国への階段」のオープニングコードは、アメリカのバンド「スピリット」から盗作したものではないと、アメリカの裁判所が判決を下した。

(単語チェック)
Led Zeppelin:レッド・ツェッペリン(イギリスのロックバンド)
 「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100組のアーティスト」において第14位。メンバー4人のうち1人はすでに死亡しています。
Stairway to Heaven:「天国への階段」
 レッド・ツェッペリンの代表曲。(1971年発表)
jury:陪審、陪審員団

「天国への階段」はジミー・ペイジとロバート・プラントの共作ですが、スピリットのギタリスト、ランディ・ウォルフ氏(故人)の遺産管理人が、スピリットの楽曲の一部が盗用されたと主張して、著作権侵害で損害賠償などを求めていました。

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☆ 「本質的に類似したものではない」

It said the riff Led Zeppelin was accused of taking from Spirit's 1967 song Taurus "was not intrinsically similar" to Stairway's opening.
 評決によれば、レッド・ツェッペリンがスピリッツの1967年の楽曲「トーラス」から着想を得たとして告訴されたリフの部分は「天国への階段」のオープニングと「本質的に類似したものではない」と判断された。

(単語チェック)
riff:リフ、反復楽句
 繰り返されるコード進行や旋律などの音型のこと。「天国の階段」では、冒頭のアコースティック・ギターによるアルペジオのフレーズが問題にされました。
accused of:~で告訴されて、~を非難されて
 He was accused of molesting a child.
  彼は児童虐待で告訴された。
intrinsically:本質的に

「天国への階段」を一度聞いたら、後でイントロと歌い出しだけは思い出すだろうと思うほど、問題にされた部分は印象的です。この部分の独創性はスピリットのものだという訴えに対し、レッド・ツェッペリンのメンバーは「トーラス」を聞いたのはずっと後のことで、「天国への階段」を作る前ではないと主張していました。

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☆ 「共演した」「覚えていない」

The prosecution had argued Led Zeppelin became familiar with Spirit's song after the two bands played on the same bill at a club in Plant's hometown in Birmingham in 1970, a year before Stairway to Heaven was released in 1971.
 検察側の主張によれば、レッド・ツェッペリンとスピリットはバーミンガム(英国)のロバート・プラントの出身地のクラブで1970年に行われた同じステージに出演しており、レッド・ツェッペリンはこの時にスピリットの曲を聴いた。そして1年後の1971年に「天国への階段」を発表したということだ。

(単語チェック)
prosecution:検察
argued:argue(〜を主張する)の過去分詞
 この「主張する・正当だと論じる」の意味では目的語が「that〜」の形になります。(本文では接続詞thatは省略されています。)
bill:ビラ、チラシ
released:release(発表する)の過去分詞

つまり、この2つのバンドが共演した時に「天国への階段」の着想を得たはずだと検察は主張しました。しかしロバート・プラントはその日のことは「覚えていない」と証言しました。

Plant insisted he had no memory of that night, saying that in all the "hubbub and chaos" it would be hard to remember a one-off meeting 40 years ago.
 ロバート・プラントはその晩の記憶はないと主張した。目が回るような每日の中で、40年も前にたった一度会っただけというだけのことを思い出せるものではないと言うのだ。

(単語チェック)
hubbub:騒ぎ、騒音
chaos:混乱
one-off:1回限りの

また、たまたまその晩にはもっとひどい強烈な記憶があったと言います。

Plant partially attributed his lack of memory to a bad car crash on his way home from the club. Both he and his wife suffered head injuries in the accident, he told the court, after the windshield of his Jaguar was left "buried" in his face.
 ロバート・プラントは、記憶がない原因はクラブから帰宅する途中でひどい自動車事故を起こしたことにもあると証言した。それによれば、彼の運転するジャガーのフロントガラスの破片が彼の顔にめり込み、彼も妻も頭を負傷した。

(単語チェック)
attributed A to B:AをBの結果であると考える、AをBのせいにする
 She attributed her successful weight loss to cutting down on exercising every day.
  彼女は、減量が成功したのは毎日の運動の結果だと考えた。
car crash:自動車事故
suffered:suffer([痛みなどの苦しみを]受ける・被る)の過去形
 The surfer suffered shark bites.
  そのサーファーは鮫に咬まれた。
 直接に目的語を取らず、suffer fromの形もよく使われます。こちらは「(病気や被害に)苦しむ」
windshield:フロントガラス
 自動車や航空機などの全面のガラスを、アメリカではwindshield、イギリスではwindscreenと言います。

◆ 自動車の部分などに関する英語
 トランクはアメリカではtrunkですが、イギリスではboot。
 ハンドルはどちらもsteering wheelです。
 ボンネットはアメリカではhood、イギリスではbonnet。
 タクシーはアメリカではtaxi、イギリスではcab。
 ガソリンスタンドはアメリカではgas station、イギリスではpetro stationと呼びます。

buried:埋められた→めりこんだ
 動詞buryの過去分詞です。

記憶に関する争いでは、陪審団はジミー・ペイジやロバート・プラントがその当時「トーラス」を聴いていなかったとは信じられないと判断しました。一方で、2つの曲を聴き比べてみても、著作権侵害に当たるほど似てはいないと判断しました。

世の中に無数の楽曲があふれる中、部分的に似ているというのは避けられないような気がします。今回の判決に安心したロックファンは多いのではないでしょうか。

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