海外ホテルライフで必要な英単語~その1

こんな時にこんなフレーズ
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みなさん、海外旅行はお好きですか? せっかく海外に出るのですから、英語でスマートに振る舞いたいですよね。今回はホテルステイにまつわる英単語をいくつかご紹介します。本記事でみなさんのモヤモヤを解決できると幸いです。

フロントではなく「reception」が正しい

チェックイン・チェックアウトをする、あのロビー階の受付台のことを、多くの日本人はつい「フロント(front)」と言ってしまうと思います。もちろん国内はそれで通じますが、英語では主に「レセプション(reception)」と言います。あえてfrontを使って表現するのであれば、front deskなら通じます。なおここで働く人を表現するにはfront clerkという言い方があります。

参考まで、インターコンチネンタル東京ベイの公式サイト内のフロアマップによれば、日本語表示に切り替えると「フロント」とあり、英語表示に切り替えると「Front Desk」とあります。また同様に、メルキュールホテル成田の公式サイト内のフロアマップでは、日本語で「フロント」、そのすぐ横に英語で「Front desk / Reception」と併記してあります。なおreceptionで働く人をreceptionistと表現するのですが、これも知っておいて損はない知識です。
ここで注意点は、結婚披露宴や有名人のトークショーなども行うような豪華ホテルであれば、上記とは別の意味でのreceptionistが存在するということです。宿泊関連の業務に就いていなくとも、来訪客の名簿確認やギフト品の預かりなどのいわゆる本来の受付的役割をこなす人たちのことを指します。状況に応じての使い分け、といったところですね。

今さらですが「deposit」、正しく理解していますか

こちらも知っているようでなかなか使いこなせない単語の1つです。首都圏で広く使われているSuicaやPASMOを新規購入申し込みをする際に、500円の保証金を「ディポジット(deposit)」として支払ったことを覚えている方も多いと思います。その500円は、発行手数料ではなくあくまで預かり金であることがポイントです。カード残額が0円になり今後そのカードを使用しないからといって、そのままにしてはもったいないですよ!鉄道会社に申し出ればきちんと500円が返金されるのです!これが「ディポジット(deposit)」という考え方です。
さて、この「deposit」はホテルでもチェックインの際によく耳にする単語です。ネット予約時に宿泊費の事前決済をしてあるのにもかかわらず、フロントで「depositにクレジットカード番号を控えさせてください」などと言われたことはありませんか? 筆者もかつては「決済ができていなかったのでは…」と不安になりつつ、動揺を隠しながらしぶしぶクレジットカードを手渡すなんて経験が、ホテルステイに慣れないうちは何度もありました。東南アジアでは、ホテル側に騙されているのではないかと疑ったこともありました(失敬!)

では事前決済が済んでいる宿泊客にとって、何のためのdepositなのでしょう? ずばりホテル滞在中に追加で発生した費用をそこから支払ってもらうためです。チェックアウト時に、「お部屋のミニバーをご利用になりましたか?」と聞かれて「いいえ(=有料のものは何も飲んでいない)」と答えても、もしあなたの飲んだペットボトルの水が無料ではなく実は有料だった!という場合は、あとからホテル側がクレジットカードに請求をかけることができるのです。実際には、クレジットカードはカード番号とサインの提示のために預けるだけで、いったん何かしらの金額をそこから差し引いてのちほど返金、という面倒なプロセスを踏むことは少ないようです。もちろん、預かり金として現金でいくらか納めなくてはいけない場合もあります。金額は国やホテルランクによりさまざまです。

フロア名は国によって要注意

よく知られたことですが、イギリス英語とアメリカ英語ではフロアの表し方が異なります。日本人にとってアメリカ英語は理解しやすいはずです。1階のことは「the first floor」、2階のことは「the second floor」と言います。これに対し、イギリス英語では1階を「the ground floor」、2階を「the first floor」、そして3階が「the second floor」というように1つずつズレているのです。現地のガイドさんやお友達とホテルのロビーで待ち合わせをする場合には注意が必要です。こちらは1階で待っているのに相手方は2階で待っている、なんてことがないように事前にしっかり確認しましょう。またエレベーターも言い方が英米で異なり、イギリス英語では「lift」、アメリカ英語で「elevator」と言います。前アクセントの「レベイター」となることに注意しましょう。

「complimentary」はこのように使う

TOEICの勉強などで上級者ならば一度は目にしたことがある単語「complimentary」ですが、実生活で使ったことはあまりないのではないでしょうか。ホテルにおいては、宿泊客への無償のサービス一般に使われます。例えば、1日1本のペットボトルの水が無償提供される場合は、「a complimentary mineral water bottle per day」などのように表します。また部屋に備え付けられているコーヒーやティーバッグも、「complimentary coffee / tea」のように表現します。自動付帯の朝食ならば「complimentary breakfast」です。

このように同じ無償を指すにも「complimentary」は「free」に比べてかしこまった語であり、お客への敬意を込めてこのように表現することが多いようです。もちろん、「free WiFi」も丁寧に言い換えると「complimentary WiFi」となります。宿泊客には無償で提供します、というホテル側の1つのおもてなしですね。ちなみに街中や地下鉄の駅における「free WiFi」は、やはりこの表現のままfreeのほうがマッチします。もともと「complimentary」には「賛辞を伝える」「お世辞を言う」などの意味もあるので、そのことからも「タダなのでどんどん持って行ってください!」といったような安っぽいイメージからは程遠いものとなります。滞在先で「complimentary」という語を見つけたら、ぜひ無償で受けられるサービスなのでもれなく享受してきてくださいね。

「exclusive」=「排他的」ってモヤモヤしていたけれど、そういうことか!

「exclusive」は大学受験英語でもよくお目にかかる語ですが、英和辞典ではよく「排他的な」と訳されており、わかるようなわからないようなモヤモヤ感が最後まで解消しない学習者が多いのも事実です。日本語にしてみたところで、結局これが何を意味するのかをはっきりイメージしがたい単語ですね。しかし具体的に使用されているケースに出くわせば、理解はとってもカンタンです!

例えば立ち入り禁止のスタッフ用の階段の前に、「Exclusive」と掲げてあれば、それはスタッフのみが出入りするという意味です。親切な場合だと「Staff Only!」と併記されています。さらに、ホテルによっては女性専用フロアが設けてある場合もありますね。この場合は「exclusively for women」と言います。また、この語は遠回しに「富裕層向けの」という意味も含んでいる場合があり、高級なデパートやレストランのことを「exclusive department stores / restaurants」と表現します。庶民のみなさんは他店へどうぞ、という意味では「排他的」という訳もなるほどピタリと当てはまりますね。

最終手段「何か書くものありますか?」

さてこちらは表現のバリエーションです。発音が通じなくて困った時のザ・筆談ですが、筆談に持ち込むのに「Do you have a pen?」ではちょっと無粋ですよね。さらりと「Do you have something to write with?」と言えるとよいでしょう。受付業務の人にならともかく、朝食会場のパンケーキを焼いているお姉さんには、「Do you happen to have something to write with?」なんて言えると、「ひょっとして持っている?」とやや遠慮がちな尋ね方になるのでなおよいでしょう。このhappenを入れることで、「パンケーキを焼いているのにペンなんか持っているわけないでしょう!」と一瞬ムッとされるのを回避できます。またロビーで会った見知らぬ旅行者同士であれば、ペンを借りるのに「Do you happen to ~?」と聞くと、これでもまだ少し失礼かもしれません。さらに丁寧な「Would you happen to ~?」と尋ねれば、どんな妙齢のマダムに話しかけるにも失礼になりませんよ!あなたの知的印象もぐっとアップします
ここで1つ忘れていはいけないポイントは、末尾に「with」をつけることです。文法書には「道具・手段のwith」と載っている、まさにその代表的な用法です。小さなことですが、この前置詞のつけ忘れは日本人にありがちなミスなので、ぜひ注意してください。

さあ、次回のホテルステイが楽しみになりませんか? まだまだお伝えしたいtipsがありますので、本稿に続く第2弾の記事をお楽しみに!

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