「世界一幸福な国」はデンマークがV3!~日本は53位。何が違うの?

「世界で最も幸福な国」はデンマーク。国連が3月16日に公表した「世界幸福度報告書」2016年版で、デンマークが昨年の3位から2年ぶりにトップに返り咲きました。デンマークが1位となるのはこれで3度目です。

報告書の内容がベースの記事なので、やや堅めの英単語が多く出てきますが、「書く英語」の例として読んでみてください。
(英文は、”Denmark is the happiest country in the world for the third time – how did your country do?” Independent 2016/3/16付)

 まず、デンマーク幸福度の高さについて、国民の声を聞いてみましょう。実際に住んでいるとどのような国なのでしょうか?

Residents said the reason behind their nation clinching the top spot in the list of 156 countries, ranked by independent experts ahead of the United Nations (UN) World Happiness Day on 20 March, was because they had “no worries”.

 3月20日の国連世界幸福デーを前に、独立した専門機関が作成したランキングでデンマークが156カ国中第1位となった理由について、尋ねられたデンマークの人々は「心配がないから」と答えた。

・clinch:確定する、決着をつける
 ボクシングの「クリンチ」は本来離れて打ち合うはずの両者が組み合って動かない状態です。clinchの意味はこのように固定する(される)ことで、本文のclinch the top spotは「首位が確定する」という意味です。メジャーリーグでは両リーグの地区ごとの上位チームがプレーオフに進出し、ワールドシリーズを目指しますが、地区でトップが確定すると新聞などで
  Yankees clinched a playoff spot for the third straight year.
  (ヤンキースが3年連続のプレーオフ進出を決めた)
 などという記事が出ます。

 “We have no worries. And if we do worry, it’s about the weather. Will it rain today, or remain grey, or will it be cold?”

 心配事がないからです。心配することといえばお天気のことくらい。今日は雨?一日中曇り?寒くなるの?そんなことですね。

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☆国の「幸福度」とは?

 この報告書は2012年から始まって今回が4回目ですが、「幸福度」とはどんな要素をもとに測っているのでしょうか?

The levels of happiness of people in countries across the world have been rated by taking into account factors such as per capita gross domestic product, healthy years of life expectancy, trust and perceived freedom to make life choices

 世界の国々に住む人々の幸福度を評価するための基準は、国民1人あたりのGDP(国内総生産)、健康寿命、信用性、人生における選択の自由などだ。

・rate:評価する
 rateの意味は「格付けをする」こと。企業の信用状態に関する格付け機関のことをrating agencyと言います。

・take into account:〜を考慮する
 この文では上のような「要素を考慮して評価する」が直訳ですが、要するにこれらを基準に評価するということです。

・per capita:1人あたりの
 ラテン語起源の言葉ですが、英語の経済指標などで一般的に使われます。

・life expectancy:平均余命
 平均余命は「ある年齢の人があと何年生きられるか」を表します。
 平均寿命(average length of life)の方がおなじみかもしれませんが、これは0歳の人の平均余命のことです。また、今回の基準の1つである健康寿命(healthy years of life expectancy)は「健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間」のことで、当然平均寿命より何年か短いはずです。ただ生きている期間が長いのは幸福とは呼べないということですね。

 今回の調査でトップにランクインした国は、1位デンマーク、2位スイス、3位アイスランド、以下ノルウェー、フィンランド、カナダ、オランダ、ニュージーランド、オーストラリアと続き、昨年1位だったスウェーデンが10位でした。それにしてもヨーロッパ、特に北欧が圧倒的ですね。ちなみに日本は156カ国中の53位でした。

13位になったアメリカについて、潘基文国連事務総長のアドバイザーである米コロンビア大学のジェフリー・サックス教授は厳しい見方を示しています。

“The message for the United States is clear. For a society that just chases money, we are chasing the wrong things.”

 「国連へのメッセージは明確だ。お金だけを追い求める社会は、間違ったものを目指しているということだ。」

“Our social fabric is deteriorating, social trust is deteriorating, faith in government is deteriorating,” he said.

 「我々(アメリカ)の社会構造は悪化している。政府に対する社会の信頼も悪化している。」と述べた。

・deteriorate:悪化する

・social fabric:社会機構、社会構造

 fabricは「繊維」のことですが、繊維のようにさまざまにからみあった社会の状態ということで、social fabricは「社会構造」になります。

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☆女性アスリートNo.1の高収入に打撃

 13位のアメリカがこの状態なら、はるか下53位で、昨年に比べても順位を7つ下げた日本には何が不足しているのでしょうか?残念ながら日本に関する個別のコメントは見当たりませんが、この報告をまとめた「「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」は、幸福について次のような指摘をしています。

 “When countries single-mindedly pursue individual objectives, such as economic development to the neglect of social and environmental objectives, the results can be highly adverse for human wellbeing, even dangerous for survival.”

 それぞれの国家が経済発展のような目的だけを追求し、社会や環境に関する目的追求をおろそかにすれば、その結果は幸福(”wellbeing”)とは反対のものであり、生存にとって危険でさえある。

・single-mindedly:ひたすらに

・pursue:追求する

・neglect of:〜を怠って
 neglectは無視(する)、欠如(する)。

・adverse:反対の、逆に作用する

・wellbeing:(この記事では)「幸福」
 健康的に良い状態、幸福な状態、安楽な状態などを意味する言葉です。

 幸福についてのこうした考え方、定義付けについてあなたはどう感じたでしょうか?報告書はまた、「より不平等が少ない国に暮らす人々の方が、より幸せであると感じる」とも指摘しています。この点に共感を覚える日本人は多いのではないかと思います。

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