これだけは伝えたい!という時に~上手な強調テクニック

こんな時にこんなフレーズ
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 日本語を話していて、ここは強調したいと思ったらどうしますか?
 本当に強調したかったら、何でも「すごく」とか「とても」を使ったりしないで、その時や話題にふさわしい強めの言葉を使うでしょう。
 また、言いたいことをくり返すという方法もあります。
 声の調子を変えて、そこだけ力強い声にしたり、トーンを上げたりもしますね。

 英語でも同じです。特に声の調子や強さを使ったいわゆる「強勢」の付け方で強調するのは、おそらく万国共通なのでここでは扱わないことにします。今回のテーマは、特に「veryのワンパターンから抜け出すための強調講座」です。
ぜひお役立て下さい。

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1.soなど(veryと同じ位置で使う単語)

(1)so
 very(とても)と同じ意味で、reallyやquiteはveryの場所にそのまま置き換えて使うことができます。ただ、この2つはveryと意味合いが違うというよりも、ほとんど「好み」や「使い方」の世界です。

 Reallyよりveryの方が客観的という人もいますが、reallyが好きな人は客観的な意味の強めにもreallyを使います。また、quiteはwell、impossible、uniqueなどある程度一緒に使える形容詞が制限されるものです。

 その点、soは(あまり注目されませんが)veryのある位置にそのまま置けて、「受けがいい」強め方なのでおすすめです。veryやreallyに比べて、soは実感がこもった印象を与えます。・・・ということは、I’m so happy to meet you!などと言う時には、心をこめて言わないと何の意味もないということです。ただsoを使えばいいというものではありません。

 感情を込めて、嬉しい時は笑顔で、悲しい時は訴えるように(?)soを使えれば、1つの単語による強調の最強の手段を得たことになります。

(2)形容詞との相性で使われる強調
 veryと同じ位置で使えるもの(副詞)で、特定の形容詞と相性がいい、言い方を変えれば一緒に使われやすい(「コロケーション」と言います)強調の単語があります。たとえば

 awfully:ひどく
 もともとがawe(恐れる、敬う)の派生語なので日本語でも強めの意味の「恐ろしく」の場合に当てられることが多いですが、awfully sorryの組み合わせは、特に顧客に対して謝罪の気持ちを表す時にはveryよりも好んで使われます。

  I’m awfully sorry for my misunderstanding.
   誤解して大変申し訳ございません。

 absolutely:絶対に
 これは「絶対に」という意味を持つことから、修飾する形容詞も絶対的な(比較でない)意味を持つ単語との相性がいいです。たとえばabsolutely right、absolutely no ideaなどといった場合です。

  He had absolutely no idea what I was talking about.
   彼は私が何について話しているか、まったくわからなかった。

 dead:完全に
  tired(疲れている)との組み合わせ

 I’m dead tired from working all day.
  一日中働いてへとへとになった。

 fast:ぐっすり
  asleep(眠って)につきます。これはveryでは代用できません。またsoundも「ぐっすり」でsound asleepの形が使われます。

  When I woke up, my son was still fast asleep
   私が目を覚ました時、息子はまだぐっすり眠っていた。

 wide:はっきり
  awake(目を覚まして)につきます。

  When I came home at 11 pm, she was still wide awake.
   午後11時に帰った時、彼女はまだはっきり目をさましていた。

2.veryなど(程度を表す単語)を使わない強調

(1)倒置による強調
 「倒置」と聞いて「ああ、難しそう!」とか「それって文語じゃない?」と思った方も、日本語なら普通に使っていることを思い出して下さい。たとえば咳き込んでいるあなたを見て、

 お母さん「お医者さんに行きなさいといったでしょう?まだ行ってないの?」
 あなた「行ったよ!朝一番で10時に。」

これは普通なら「朝一番で10時に行ったよ」の語順ですが、「行った」を伝えたいので最初に持ってきています。

 英語でも同じです。倒置は決して古くも堅くもありません。たとえば

 At the top of the hill stood a tiny chapel.
  丘の上にその小さな協会が建っていた。

 普通の語順なら、A tiny chapel stood at the top of the hill.となりますが「丘の上に」を強調するために前に出しています。ここで大切なのは、その後が「動詞+主語」の語順になることです。もう1つ見てみましょう。

 Just outside the door was a large sign, saying “DANGER!”.
  ドアの外側に大きな標識があり、「危険!」と書かれていた。

 これも、There was a large sign just outside the door, saying “DANGER!”であるところを、「ドアの外側に」が最初にあることでこれを強調したいという気持ちが表れています。そしてやはり、Just outside the doorの後は動詞wasが主語より先に置かれています。この語順のルールをしっかり覚えましょう。

(2)名詞を強調する
 これには主に2つありますが、ここでもう一度veryが登場します。

■ the very
 「veryを使わない」はずなのに、ということですが、ここでのveryは程度を表すのではありません。

 The very thought of it makes me sad.
  そのことを考えるだけで私は悲しくなる。

 At the very beginning, everybody feels happy and fresh and they’re renewed.
  本当に最初のうちは、みんな幸せで新鮮で、生まれ変わったような気分だった。

 the veryの形で、それに続く名詞を強調します。また

 The tragedy took place in this very room.
  まさにこの部屋で悲劇が起こった。

のようにtheに限らずthis、thatとなることもあります。

■ 〜selfを使う
 もう1つは、-selfを使って強調する方法です。

 The house itself is nice, but the garden is very small.
  家そのものはいいが、庭が小さい。

 この文は本来itselfがなくても成り立ちますが、「家はいい」とhouseを強調するためにitselfを加えています。

(3)比較級、最上級を強調する

■ far + 比較級
 ふつう、「〜よりずっと易しい」のような比較級はvery easierではなくmuch easierというようにmuchやa lotをつけて、veryは使いません。

 ただ、muchなどの程度はあいまいなので、特に「〜よりずっと」を表したい時は比較級にfarをつけます。

 The trick is far easier than you might think.
  その仕掛けは君が考えるよりずっと簡単だ。

■ 最上級の強調
 最上級を強調するには「群を抜いて最も〜」「考えられる限り最も〜」のような言葉を付け加えます。

 He was by far the biggest shareholder.
  彼は群を抜いた筆頭株主だった。

 We went through the greatest imaginable difficulty.
  想像もできないほどの困難を切り抜けた。

 いかがでしたか?効果的に強調するには、veryを他の単語でどういうかというだけではなく、語順を入れ替えたりする方法も普通に使えます。しかし決して英語に特別なことではなく、日本語でも普通にしていることです。

 要は自分で使う気になるかどうか次第です。英語は使わないと上達しません。食べず嫌いを卒業して、がんばってくださいね!

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