71歳「健在」のクラプトンが語る

 今年はロック界のスーパースターたちが次々と世を去っていますが、そんな中、5月にニューアルバムを発表したのが71歳のエリック・クラプトンです。キャリアの終わりが近づいている心境などを語ったインタビュー記事で、今回も英語を学びましょう(英文は、”An enduring Eric Clapton affirms ‘I Do'” USA Today 2016/5/15)

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☆ニューアルバムに込めた思い

 このインタビューはニューアルバムの発表を間近に控えたクラプトンに話を聞くのが主な目的で、行われたのはプリンス急死の直前でした。しかし今年に入ってイーグルスのグレン・フライ、アース・ウィンド・アンド・ファイアーのモーリス・ホワイト、そしてデビッド・ボウイと、60代から70代での訃報が続いていたのでこんな話から始まったようです。

“A lot of pals around my age seem to be kicking off.”
 「私と同年代の友人たちが次々とこの世を去っているようだ。」

(単語チェック)
・kick off:去る、出発する
 ここではもちろんこの世からいなくなる(=死ぬ)ことを言っています。
 kick offはサッカーなどの「キックオフ」から、
 一般的に会議や集会などが「始まる」
  The party kicks off at seven o’clock tonight.
   パーティーは今夜7時に開始します。
 機械などが自動的に「止まる」(←「停止」という動作を始める?)
  If the machine gets too hot, it automatically kicks off.
   この機械は過熱すると自動的に止まる。
 そして「死ぬ」という意味にも発展します。
  My father didn’t kick off till he was almost 100 years old.
   父が死んだのは、もう100歳を迎えようとしていた時だった。
   (←ほとんど100歳になるまで死ななかった)

 クラプトンは2014年に、敬愛していたしていたシンガー・ソングライターのJ.J.ケイルへのトリビュートアルバム「ザ・ブリーズ〜J.J.ケイルに捧ぐ」(The Breeze, An Appreciation of J.J. Cale)を発表しました。2013年に亡くなったケイルを称えるこのアルバムには、ウィリー・ネルソン、マーク・ノップラー、トムペティ、ジョン・メイヤーなど多くのミュージシャンが参加しました。

 そして今回のアルバム “I Still Do” について、当初の構想は数年前に亡くなった彼の叔母へのオマージュだったそうですが、結局その思いはアルバム・タイトルにだけ残ったようです。

“She used to say that she (had) liked me as a little boy, ‘and I still do.’ But that ended up just being the title.”
 「叔母がよく、子どもの頃の私を愛していたし、『そしていまもそうよ』と言っていたから。しかしそれは結局タイトルとしてしか残らなかったけれど。」

(単語チェック)
・end up 〜ing:最後は〜になる、〜で終わる
 おとぎばなしの終わりにこんな言い方をします。
  The prince and princess ended up living happily ever after.
   王子様と王女様は最後には末永く幸せに暮らしました。
 また、〜ingでなくatやinなどで場所を続けて、「(結局)〜に行き着く」という形もあります。
  The car skidded and ended up in a ditch.
   車は横滑りして溝に落ちた。
  We wondered where we would end up.
   僕たちはどこに連れて行かれるのだろうと思った。

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☆「レジェンド」エリック・クラプトン

 エリック・クラプトンは、60年代からグループとしても、またソロアーティストとしても輝かしい経歴を残してきました。彼は生涯に3度ロックンロールの殿堂入りを果たした唯一のアーティストです(ソロ活動と、「ヤードバーズ」「クリーム」で各1度ずつ)。またこれまでにのべ18のグラミー賞を受賞し、「ローリング・ストーン」誌の選ぶ100人の偉大なギタリストで第2位にランクされています。(彼を上回る人は?・・・ジミ・ヘンドリックスです。)

 しかし彼にも苦しい時期を乗り越えてきた過去がありました。

When Eric became sober — the singer/songwriter/guitarist gave up drugs and alcohol in the ’80s, after widely publicized struggles — he stopped seeing all the people he had been hanging out with.
 彼がまっとうな生活に戻った時(80年代にドラッグと酒をやめるまでの苦闘は広く知られている)、それまでの友人たちと完全に付き合いを絶った。

(単語チェック)
・hang out with:(友だちと)たむろする、付き合う
 hang outは「ぶら下がる」ということから、リラックスしたゆるいイメージの表現です。
  As kids, we used to hang out by the river and chase snakes.
   子どものころ、よく川沿いに行ってヘビを追いかけたものだ。
  The rest of the day flew by, as we hung out and relaxed.
   残りの時間は、ぶらぶらしてくつろいだだけであっという間に過ぎた。

 今回の新作をプロデュースしたのはクラプトンと旧知の大物プロデューサー、グリン・ジョンズですが、彼は久々のクラプトンとの共同作業で次のような印象を受けたと言います。

He’s a very emotive player — it goes straight from his heart to his fingers. His brain doesn’t get in the way. And he’s playing and singing as well as he ever did. In my view, actually, he’s really developed as a singer.
 彼は感情がそのまま演奏に出るプレーヤーだ。気持ちがハートから直接指に伝わる。頭の働きはそこには入ってこない。そして彼の演奏も歌もこれまでにないほど素晴らしい。実際私の見るところ、彼は本当に歌手として成長した。

(単語チェック)
・emotive:感情に訴える
 emotionalに比べてあまり見かけない単語で、この2つは似ているようですが意味が違うので、置き換えることはできません。
 emotional は「強い感情を持っている」という意味が強いのに対し、emotive は「強い感情を引き起こす」という意味で使われます。悲しい曲を今にも泣きそうな顔をして演奏する様子を言うにはemotional playerで、聞いている方も悲しくなってしまうような演奏をするのはemotive playerといった違いです。
・get in the way:じゃま(妨げ)になる
 

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☆父として、夫として

 71歳になった今、クラプトンは2002年に結婚した妻と、3人の娘と一緒に暮らしています(“Tears in Heaven” は前妻との間の息子の悲しい事故死から生まれたのでしたね)。今はツアーも控えて家庭で過ごす時間が多い彼は、父親として生きることで自分は健康でいられるので、人のお荷物になってしまわずに済むと話しています。

“I have a will, I stay current. And I try to pay a little attention to the legacy I’m leaving, you know?”
 「心に決めているのは、時代とともに歩いて行こうということです。そして自分が残すものはあまり気にしないようにしようと思います。わかりますか?」

(単語チェック)
・stay current:時流についていく

 今の生活の中から生まれる自然体のクラプトンの音楽が、これからも聞けることでしょう。楽しみですね。

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