アメリカの日焼け止め、ほぼ半数が効果を誇大表示?

 アメリカで販売されている日焼け止めの効果を検証したところ、半数近くがその効果に関する数値を過大に表示しているのではないかという報告が公表されました。実際のところはどうなのでしょうか?
 日焼けが気になる季節にぴったりの話題で英語を勉強しましょう。(英文は、”Many sunscreens contain lower SPF than labels claim, study finds” CNN.com 2016/5/18)

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☆SPF値

 今回調査結果を公表したConsumer Reports(コンシューマー・リポーツ)は、アメリカの有名な消費者向け月刊誌です。問題にされたのは、SPF値(sun protection factor value)という数値で、「サンケア指数」「日焼け防止指数」などと呼ばれるものです。Consumer Reports誌では65の日焼け止め製品(ローション、スプレー、スティック)について検査を行いましたが、そのうち43%(28製品でしょうか?)のSPF値が表示より小さかったということです。

Nearly half of sunscreen products in the United States do not live up to the SPF claim on their bottles, according to a new study.
 アメリカで販売されている日焼け止め製品のうち、容器に記されたSPF値に満たないものが約半数であることが、最新の調査でわかった。

(単語チェック)
・live up to:(期待など)に沿う
  He didn’t live up to his promise to set land aside.
   彼は土地をとっておくという約束を果たさなかった。

 SPF値はいわゆるUVカット率を測るものですが、紫外線のうちUV-B(ultraviolet B:「紫外線B」)が日焼けと皮膚がんの原因になるものです。これについて、American Academy of Dermatology(AAD:米国皮膚病学会)はSPF30(UVBを97%カットする)以上の製品を推奨しています。

 アメリカのFood and Drug Administration(FDA:食品医薬品局。米国の厚生省の中で、食料品、医薬品、化粧品の検査や取り締まり、認可などを行う部門)が毎年各社製品のSPF値の表示を確認しているため、Consumer Reports誌もそれに合わせて過去4年同じような検査をしてきましたが、実態との乖離はほとんど改善されていないということです。

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☆どれほど違うのか?

 今回の調査では、SPF値が30以上と表示された35製品のうち、13製品が30未満と判定されました。最も乖離が大きかったのはBanana BoatとCVSという2つのブランドの子供用の日焼け止めで、両方共SPF50と表示しながら実際には「8」という結果でした。

The majority of products that did not live up to their SPF claims fell short by about 10 or 15 points.
 SPF値が表示に満たなかった製品のほとんどが、10から15下回っていた。

(単語チェック)
・fall short:達しない、不足する
  Your scores fell short of our expectation.
   君の成績は私たちの期待を裏切った。
 

 このような実態を踏まえて、Consumer Reports誌は「日焼け止めを購入する時に、SPF値30のものを手に入れたいのなら表示が最低でも40のものを選ぶべきである」と消費者にすすめています。

 一方、この調査で「最低」と名指しされて2つのブランドを始め、今回の調査で誇大表示とされた会社は一様に、「FDA基準による測定に基づいた正しい表示をしている」と回答しています。

 このあたり、三菱自動車から始まった燃費の表示改ざんや測定方法の問題を思い出します。しかしこの日焼け止めの表示と検証値の乖離には、別の要因もあるようです。

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☆日焼け止めを使うのはいつ?

 1つの可能性は、Consumer Reports誌と日焼け止めメーカーとではテストの方法が違うために、数字に差ができたということです。

 Consumer Reports誌のテストでは、水から上がった後に80分間日に当たった場合の効果を測定しましたが、ほとんどのメーカーのテストは体を濡らさずに行われる傾向があります。ということは、表示上の本当の問題は製品に「耐水性がある」(water-resistant)という部分に関するものと言えます。

It seems geared toward the person going on vacation who will sit by pool or ocean,
 それ(テスト方法)は休暇に出掛けてプールサイドや海辺で過ごす人に合わせているように見える。

(単語チェック)
・gear:~を適合させる
  

 この点で言えば、每日犬を連れて散歩に出かける時に日焼け止めを使う人よりも、ビーチで使う人を想定したConsumer Reports誌の方がより現実的なテスト方法と言えるかもしれません。

 しかしいずれにしても、メーカーは売上向上のために表示するSPF値の高さを競うものなので、実態を外部からチェックし続けることが必要と、専門家も指摘しています。

He suggests the FDA keep a closer eye on the industry, like it does on the pharmaceutical industry, to ensure more rigorous testing.
 彼は、FDAが製薬業界と同じように日焼け止め業界に対する監視を強め、より厳格なテストをさせるべきだと提言している。

(単語チェック)
・keep an eye on:~から目を離さない
  Here’s something to keep your eye on.
   注目すべきお知らせがあります。
・pharmaceutical:調剤(薬剤)の
・rigorous:厳密な、正確な

 なお、the FDA keepと動詞が現在形なのに三人称単数のsが付かないのは、「要求・提案・依頼・希望などを表す仮定法現在」であるため原形になっています。これはask、demand、request、require、insistなどでも起こります。

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☆消費者はどうすればいい?

 ここまでで、メーカーの表示に関する理解の仕方はある程度わかってきました。第三者による調査結果と違うからといって、必ずしも誇大とか改ざんとは限らないということです。しかしSPF値30以上と表示される製品がたくさんある中で、どのように日焼け止めを選んだらいいのでしょうか?

Products with SPF greater than 30 provide only marginally better protection.
 SPF値が30より高い製品であれば、紫外線から保護する力はほんのわずかな違いしかない。

(単語チェック)
・marginally:少し、わずかに

 要するにSPF値30より上であればいいということです。それはUVBのカット率がSPF30 なら97%であるのに対し、SPF50で98%、SPF100で99%と、よほど気にする人でなければ大差ないレベルだからです。それよりも、大切なのは日焼け止めの使い方です。

The real benefit comes from frequent — and liberal — application, ideally every two hours.
 本当に日焼け止めを利用するなら、何度も、たっぷり塗ることだ。2時間おきにできれば理想的だ。

(単語チェック)
・liberal:気前の良い、たっぷりの
・application:塗ること、塗布

 AADでは、手のひら大の量の日焼け止めを全身に塗ることを推奨しています。なお、紫外線にはもう1つUV-A(ultraviolet A:「紫外線A」)というのもあります。こちらも受けすぎると皮膚がんの危険がありますが、しわ、がさがさ(leathery)肌、たるんだ(sagging)肌の原因にもなりますので、こちらも注意するといいでしょう。

 あなたもきっと何度か日焼け止めのお世話になると思いますが、いかがでしたか?一定基準を満たせばあとは使い方の問題、という日焼け止めですが、一番大事なのは必要以上に日に当たらないことです。日陰を見つけたらそこにいる、またできるだけ衣服で肌を覆う、といった心がけで、ぜひお肌を紫外線から守ってください。

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