【ノーベル文学賞受賞】ボブ・ディランの詩のような曲で英語学習

現在の時の人と言えばボブ・ディラン。シンガーソングライターであるにも関わらずノーベル文学賞を受賞するという快挙を成し遂げた歴史上最も偉大なミュージシャンの一人。しかし受賞しながらも、受賞に関するコメントは一切発表していない、委員会も彼とコンタクトをとろうとしているが全く連絡が取れないというロックぶりも話題になっていますよね。賞を受けようと辞退しようと、彼の評価はあがることでしょう。

そもそも何故シンガーソングライターのボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞することになったのでしょうか?選考委員会は彼の受賞理由をこの理由に説明しています。

“for having created new poetic expressions within the great American song tradition.”
偉大なアメリカ音楽の伝統の中に新たなポエム表現を創造したため

ボブ・ディランの曲を語るうえでのキーワードは「詩」。もちろん彼の曲は詩ではありませんし、詩を歌うように彼が歌うわけでもありません。彼が行ったのは作詞、曲を通じて物語を語ることです。しかし多くのボブ・ディランファン、そしてノーベル文学賞選考委員会が語るように彼の魅力は歌の中に感じられる詩のような表現。実際に彼の偉大さを感じるには彼の曲を聴いてみることが一番。そこでここからは彼の曲を使って英語学習を行います。今回使用するのは”Don’t Think Twice, It’s Allright”

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”Don’t Think Twice, It’s Allright” Bob Dylan

Well, it ain't no use to sit and wonder why, babe
Even you don't know by now
And it ain't no use to sit and wonder why, babe
It'll never do somehow
座り込んで「何で?」と考える必要はないんだ、愛する人よ
まだ君は知りもしないさ
だから座り込んで「何で?」と考える必要はないんだ、ベイビー
どうにもならないのさ

【解説】
曲は男と女の関係が終わるところから始まります。男は女にどうしてうまくいかなかったのか?何がいけなかったのか?何で別れることになったか?など考える意味はないと言っています。

そしてまだ男は女に別れを切り出していないことも分かりますね。

When your rooster crows at the break of dawn
Look out your window and I’ll be gone
You’re the reason I’m traveling on
Don’t think twice, it’s all right
夜明けに君が飼っている雄鶏が鳴いた時
窓の外を見てごらん、僕は去っているから
僕が旅を続ける理由は君さ
くよくよしないでくれよ

【解説】
男はここでも女に過去のことを顧みる必要はないと言っています。結局は大丈夫なんだからくよくよするなと伝えています。

男と女が一緒に住んでいる可能性も考えることができますよね。歌詞の中での時は夜でしょうか。男は女が眠っている間に彼女の元を去ろうと考えています。

It is no use in turning on your light, babe
That light I never know
And it is no use in turning on your light, babe
I’m on the dark side of the road
明かりをともす必要なんてないさ、ベイビー
僕の前では灯したことがなかっただろう
だからさ、明かりをともす必要なんてないさ、ベイビー
僕は暗い道にいるんだ

【解説】
ここでいう「明かり」は何かの暗喩でしょうね。男が今までに見たことがない「明かり」とは何でしょうか?男と女が別れたこと、そして曲全体から推測すると「無条件の愛」、「真実の愛」でしょうかね。それこそが男が欲しかったもので、手に入れることができなかったもの。

Still I wish there was something you would do or say
To try and make me change my mind and stay
We never did too much talking anyway
So don’t think twice, it’s all right
未だにさ君が何かしてくれたり、言ってくれたりしていたらなあと思うよ
僕の気持ちを変えてさ、まだ君と一緒に過ごしたいと思えるようにしてほしかったんだ
僕たちはたくさん話してこなかったからさ
もうそんなことはどうでもいいのさ

【解説】
男は前に進もうとしていますが、女にまだ未練がこの時点ではありますね。

It is no use in calling out my name, girl
Like you never did before
It is no use in calling out my name, girl
I can’t hear you anymore
僕の名前を呼ばなくていいんだ
今までそんな風に僕の名前を呼んだことなかっただろう
僕の名前を呼ばなくていいんだ
もう君の声は僕の心に届かない

【解説】
この部分の前の歌詞で男は「僕の気持ちを変えてさ、まだ君と一緒に過ごしたいと思えるようにしてほしかったんだ」と言っているにも関わらず、この部分で女が男の名前を呼ぶと彼女を無視しています。女は男を見つけて今までのことを謝ってもう一度やり直そうとしています。しかし男は無視。何故か?おそらく男は女が再び同じ過ちをすぐに繰り返すことを知っている、もしくは女が不誠実でないことに気付いているからでしょうか?ここは想像の部分で解釈するしかありません。

またこの部分では人間が深い傷を負った失恋から早く立ち直れることも表していますね。

I’m a-thinking and a-wondering all the way down the road
I once loved a woman, a child I’m told
I give her my heart but she wanted my soul
But don’t think twice, it’s all right
僕は思いを巡らせながら道を歩いているんだ
僕はかつて1人の女性を愛した、「子供ね」って言われたけどさ
僕は彼女に心を捧げた、でも彼女は魂が欲しかったんだ
でももういいんだ

【解説】
男はもう完全に女のことを振り払っていますね。女は男のことを子供と呼んでいました。女は男のことを子供のようにも扱っていたのでしょうか。彼女の接し方に男は不満を持っていたのでしょう。

I'm walkin' down that long, lonesome road, babe
Where I'm bound, I can't tell
Goodbye's too good a word, babe
So I'll just say fare thee well
僕は長くて孤独な道を歩いているよ
どこに向かっているのかは分からない
でも「さよなら」はもったいないくらいいい言葉だ
だから僕は「元気でな」と言うよ

【解説】
ここで歌詞中の物語は現在進行形になっています。男は女のことをきれいさっぱりに忘れて目的地がない旅を続けています。

I ain't a-saying you treated me unkind
You could have done better but I don't mind
You just kinda wasted my precious time
But don't think twice, it's all right.
君が僕に冷たく接したなんて言わない
でももう少し優しく出来たと思うけど、もう気にはしない
僕は貴重な時間を君のために無駄にしたんだ
でももういいんだ、くよくよしないさ

【解説】
男は紳士のように振る舞っていますね。別れ際になっても嫌味一つ言うことありません。しかし注目は“You just kinda wasted my precious time”「僕は貴重な時間を君のために無駄にしたんだ」です。直訳すると「君は僕の貴重な時間を無駄にしたんだ」ですよね。しかし男は女に心を与えるほどぞっこんしていました(=I give her my heart)。そのため恐らく男は女の心をも手に入れるために決して戻ることのない多大な時間と努力を注いできたのでしょう。そのため「彼女が男の時間を無駄にした」というよりも、「男が時間(と努力)を彼女のために無駄にした」と言った方が響き的にもいいかなと思ったので、このように訳しました。まあ正直どちらの訳でも構いません。

単語解説
・ain’t - “is not”, ”are not” ,“am not”, “have not”, “has not”の短縮形
・it is no use to - ~しても仕方がない
・wonder - ~だろうと思う
・rooster - 雄鶏
・crow - ニワトリなどが鳴く
・break of dawn - 夜明けに
・think twice - よく考える。タイトルにもなっている”Don’t Think Twice, It’s Allright”は「くよくよするな」。
・call out - 叫ぶ
・I’m bound - 行くよ、出発するよ

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曲解説

ボブ・ディランの数ある名曲の中でも1,2を争う人気がある曲です。ボブ・ディランがこの曲を作詞したのは当時の彼女Suze Rotoloがイタリアの大学に留学に行くという目的でディランの元を去った後。そのためこの曲はディランの実体験を基にして制作されたと考えることができます。因みに”When your rooster crows at the break of dawn, look out your window, and I’ll be gone”の部分、ディランとRotoloはある村のアパートメントに2人で住んでいたそう。彼等の家の近くには家畜を飼っている家があり、2人はよく夜通し起きていて雄鶏の夜明けを知らせる鳴き声を聞いていたそうです。

ボブ・ディランはこの曲をたんたんと歌っています。歌詞の情景描写が非常にしやすいですよね。今回この曲を取り上げた理由はボブ・ディランの特徴ある声を十分に楽しめる、情景描写がしやすい、ストーリー性がある、あまり翻訳されていない曲だからです。おそらく英語の歌詞を見ただけでも、彼の言葉選びの秀逸さを感じることができるはずです。もしボブ・ディランに興味を持ったら、ぜひ彼の曲を英語学習に使用してみてください。1つの曲は結構短いのでピッタリですよ。最後にボブ・ディランの人気曲でありながら詩の要素を感じることができる曲をリスト形式で紹介します。
・CHIMES OF FREEDOM
・LIKE A ROLLING STONE
・TANGLED UP IN BLUE
・THE TIMES THEY ARE A-CHANGIN’
・I SHALL BE RELEASED
・IT’S ALRIGHT MA (I’M ONLY BLEEDING)
・JOKERMAN
・ONLY A PAWN IN THEIR GAME
・VISIONS OF JOHANNA

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