知っておきたい!海外の住宅事情と、家にまつわるあれこれ

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海外に長期滞在する場合、まずは住む場所を確保しなければなりません。住居の条件は個々の暮らし方によって様々ですし、また、国によって状況や習慣も異なりますよね。
私の住んでいる東アフリカの国、タンザニア・ダルエスサラームの住宅事情を題材に、家にまつわるあれこれについてご紹介してみましょう。

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■家、そして居住者について

”House for Rent” / ”House to Let”
ご存じ、「貸家あり」の定型文句ですね。タンザニアではイギリス風に後者の表現が使われています。

・two-storied house (二階建ての家)
・stand-alone house (一戸建ての家)

日本語で自宅のことをマイホームと言いますが、英語の「home」は建物としての家でなく、「家庭」というニュアンスを持って使われます。

・Home away from home.
(家庭のようにくつろげる場所)
・Why don't you come to my house next weekend?
(来週末、私の家に来ませんか?)

立派な「邸宅」になると、residenceと呼びます。

・Ambassador's residence (大使公邸)

Residence の動詞形 resideは、「居住する、任地駐在する」という意味。Live (住む)と同義ですが、より固い言葉です。

・UN staff resides in Washington D.C.(ワシントンD.C.在住の国連職員)

そして、「居住者」は resident です。

Japanese residents in Tanzania are much over 300 people.
(在タンザニア邦人の数は300人を優に超える。)

ところで、英語で外国人というとき、まず浮かぶのはforeignerという単語かと思います。一時滞在者(visitor)でなく、居住者である外国人の場合、expatという言葉も同じようによく使われます。

Expatとは、expatriateの略。辞書を見ると、「故国を去った人、国籍を離れた人」などという、ちょっと重たい説明が書かれていますが、普通に「外国人居住者」という意味で、むしろforeigner(foreign resident)よりもよく使われているくらいです。
実際に使われているexpatという言葉には、中でも特に「金銭的に余裕ある暮らしをしている外国人」というニュアンスがあります。

■家探しの条件-タンザニアを例に

それでは、家探しの条件にはどのようなものがあるでしょう。タンザニア・ダルエスサラームで「expat」が住む一般的な住居を例にみてみましょう。

・3 bedrooms house/apartment
家はまず部屋数で探しますよね。日本では、3LDK、4LDKなどと表示されるところですが、英語ではこのように「ベッドルームの数」で示されます。

寝室の他には、もちろんキッチン、リビング(sitting room)、バスルーム、洗面所などがあります。また、物件によりpantry(食品庫)などがついていたりします。

ちなみに、日本のように日当たりについて考慮されることはありません。
直射日光が入らないよう、開口部には軒の深いテラスが付いていると室内温度が全然違ってきます。

・1 master bedroom
バスルーム付きの主寝室が付いているのが普通です。

・Fully furnished/Semi furnished/Unfurnished
必要に合わせて家具付き、一部家具付き、家具なしの選択肢があります。滞在期間が限られている人には家具付きは助かりますよね。インテリアにこだわりのある人であれば、家具なしの家を選んで好みの家具を買い揃えるのも楽しいでしょう。

・Swimming pool
プール付きの家も珍しくありません。
最近のマンション(英語ではマンションは、アパートメント(apartment)と呼ぶことに注意!)だと、プールの他、ジム(gym)完備のところも多くなっています。

・Ample/Spacious parking (広い駐車スペース)
道路状況の悪い道が多いので、車は四輪駆動車(4-wheel-drive)が定番。政府車両も、大概はピカピカ光るTOYOTA Landcruiser Pradoです!

住宅が舗装道路(tarmac road)に面しているか、未舗装(dirt road)かも家を選ぶ際のポイントになります。

というのは、年に雨季(rainy season)が数か月あるため、未舗装だとその間、道は雨水をたっぷり吸うことになります。そこを車が日々行き来することで、道が壊滅的にデコボコになってしまい、通行に苦労することがあるからです。

デコボコになった道は、頃合いを見計らってgrader (地ならし機)がかけられます。

・Staff quarters
通常、メードさん(housekeeper)や、庭師(gardener)、門番(gatekeeper)などを雇うので、住み込みのスタッフが使う離れのことです。Servant’s quartersとも呼ばれます。

quarterは、1/4という意味でお馴染みの単語ですよね。

A quarter past seven. (7時15分過ぎ)
Cut a cake in quarters. (ケーキを4等分する。)

でも、他に「地区/地域」更に「宿舎」などの意味があります。上記のように、「寝泊りするところ」の意味で使う場合はsを付けます。

Industorial quarter (工業地区)
Indian quarter (インド人街)

・Backup generator
当地では停電 (power cut) が少なくないため、予備用自家発電機を備えた家も多いです。

停電が始まると、特に日暮れ以降は一斉に発電機の騒音があちこちから聞こえ始めます。停電が起きると何とも憂鬱なものですが、すべての通電の音がピタッと聞こえなくなり、本物の静寂を感じるその瞬間だけは小さな安らぎを感じます。そして、また電気が戻ってきたときの安堵といったらありません!

・24 hours security
大抵の家は警備員(security guard)を雇います。交代制で24時間雇う家もあれば、必要に応じて夜間だけ雇う家もあります。そのため、当地には大小たくさんの警備会社があります。

ところが、家の勝手を知った警備員や他のhouse workerの手引きで盗難に入られるといったケースも珍しくありませんので、スタッフの選定と管理は重要です。日頃から、よい関係を築く努力と気遣いも必要となります。

ダルエスサラームでは、マサイ男性の警備員もよく見られます。
普通の警備員と同じ様に個人住宅で雇われる他、マサイ独特の衣装を身に付けた存在で異国情緒を演出したいレストランやお店なども好んで雇ったりしているようです。

・CCTV
Closed-Circuit Televisionの略で、監視カメラシステムのことです。

中流以上の家はどこも高い塀で囲まれているので、敷地の内側はほとんど見えません。塀の上には更に、容易に越えられないような形状の柵が埋め込まれています。また、Electorical fence (電気柵)が設置されているところもあります。実際に電気が通されているかどうかは別ですが・・・。

なお、家がそのような塀に囲まれていても、外に面した窓や扉にはすべてグリル(鉄柵)が付いています。外部からの侵入防止にはなるでしょうが、中にいる人が緊急避難するときの妨げにならないよう考慮が必要です。

・Service charge
共益費。集合住宅の場合、公共スペースや設備の維持管理費が別途数百ドル程度かかることが多いです。

ところで、1961年の独立までイギリスの植民地だったタンザニアでは、今も色々な場面でイギリス式の習慣が残っています。英語の綴り方や日付の書式もイギリス式ですし、建物の階の数え方もその一つ。
First floorとあれば、日本やアメリカ式でいう2階になります。1階はground floorと呼びます。
地階はbasement、屋上はroofなのは同じです。

さて、エリアにもよりますが、以上のような物件だとUSD 2,500~3,500あたりが中心価格帯といったところでしょうか。家賃は半年ないし一年分前払い(payment in advance)するのが普通です。

家探しに仲介業者(realtor/agent/broker)を利用した場合は、ひと月分の手数料 (brokerage fee/commission) が加わります。
礼金(key money)の習慣はありませんが、物件によってrefundable(返金可)のdeposit(敷金)がかかるものがあります。

■さて、ダルエスサラームの様子をご紹介しながら住宅に関するあれこれを取り上げてみました

いかがでしたか? 日本と比べ、一般家庭のセキュリティ対策に驚かれたかもしれませんね。

広い敷地を持った植民地時代からの一軒家が悠々と並んでいたエリアも、近年は取り壊し(demolition)が相次いでいます。その跡地には高層マンションや商業ビルが建てられ、風格のあった風景がどんどん変わっているのは残念なことです。

私個人としては、せっかくアフリカにいるなら近代的なapartmentよりも、well-maintained and well-matured garden(手入れが行き届き、年期の入った木々に囲まれた庭)のあるコロニアルスタイルのコテージなどに住めたら理想なのですが!

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