「トランプ候補」の発言に苦慮する共和党議員の5つのパターン

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アメリカ大統領選で共和党の候補となったドナルド・トランプ氏の過激な発言が話題になるたびに、コメントを求められて困惑する共和党の国会議員は少なくありません。そんな時の彼らの知恵とは?英語の表現を学びながら見ていきましょう。
(英文は、”5 ways GOP lawmakers answer Trump questions — or don’t”, CNN.com 2016/6/15)

For Republican lawmakers, there's no avoiding reporters in the Capitol, and no escaping controversy brought on by the presumptive presidential nominee.
 共和党議員は、国会担当記者の質問から逃れることはできない。また大統領候補を目される人物が引き起こす論争からも逃れられない。

(単語チェック)
lawmaker:議員
 law(法律)を作る人(maker)とは議員のこと
There’s no 〜ing:〜することはできない
 Once he starts talking, there’s no stopping him.
  彼がひとたびしゃべり始めると、彼を止めることはできない。
the Capitol:米国の国会議事堂(the House of Parliament)
 同じ意味で、the Hill、Capitol Hillもあります。
controversy:論争
bring on:(話題などを)持ち出す
 What brought on this abstract discussion?
  どうしてこんなな抽象的な話になったの?
presumptive:仮定の
 名詞「仮定、推定」はpresumption、動詞「仮定する」はpresume
presidential nominee:大統領候補

11月の大統領選挙に向けて、普通なら自分の党の候補者を応援するために賞賛したくなるものですが、トランプ氏の発言に限っては。うっかり同調すると自分の支持者の信用を失いかねません。

では、共和党議員がトランプ発言へのコメントを求められた時の対応法として、よくあるもの上位5つを紹介します。

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1.認めるが賛成しない(Endorse, but disagree)

まず、共和党候補としては認めるが、個別の発言の内容には賛成しないという立場です。

ポール・ライアン下院議長(House Speaker)は、トランプ氏の指名がほぼ確実になっても党内に反対の声が強いのを見て、党の結束を図るためにトランプ支持を表明しました。

しかしトランプ氏が、自分の運営する「トランプ大学」をめぐる裁判の判事を「メキシコ系なので偏向している」と言ったことについては、その発言を批判しながら次のように語っています。

Ryan called Trump's comment about U.S. District Court Judge Gonzalo Curiel the "textbook definition of a racist comment." He later said that he did not think Trump himself was racist and he was not rescinding his endorsement,
 ライアン氏は、(カリフォルニア州南部)地区連邦地裁のゴンザロ・クリエル判事に対するトランプ氏の発言について「まさに人種差別的発言そのものだ」と論評した。しかしその後、トランプ氏自身が差別主義者だとは思わないので、彼への支持を改めるつもりはないとも述べた。

(単語チェック)
endorse:承認する、支持する
textbook definition:教科書的定義
 このtextbookは「教科書的な、標準的な」という形容詞です。
racist:人種差別主義者
rescind:取り消す、撤回する

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2.発言をよく知らないと言う(Don’t follow the news)

次は、「発言内容を詳しく知らないのでコメントできない」という立場です。特に大統領選挙と同時に行われる議員の選挙に再選がかかっている(下院議員全員と上院議員の3分の1)は、トランプ氏の言いたい放題に関わりたくないので、発言の内容によってこの方法を取る人が多いようです。

Sen. Mark Kirk, an Illinois Republican facing a tough re-election bid, said he had not heard Trump's speech Monday in response to the Orlando shootings. One week ago Kirk announced he would not support Trump, after Trump's comments about Curiel rocked the Capitol.
 共和党でイリノイ州選出のマーク・カーク上院議員は、再選への厳しい闘いを控えているためか、オーランドの銃乱射事件を受けて月曜日にトランプ氏が行なった演説について聞いていないと述べた。1週間前にトランプ氏のクリエル判事に関する発言がワシントン中を驚かせた時は、カーク氏はこの発言を支持しないと言っていた。

(単語チェック)
Sen.:アメリカの上院議員(Senator)
re-election:再選
bid:努力
 本来は「入札」、つまりこの場合は立候補して選挙戦を闘うことです。
 My bid was accepted at 60,000 for the house.
  その家を6万ドルで入札して落札した。
the Orlando shootings:
 6月12日にフロリダ州オーランドのゲイクラブで発生した銃乱射事件のこと。
rock:揺り動かす

トランプ氏は以前からイスラム教徒の入国禁止を主張していますが、銃乱射事件後の演説で、同じような事件がこれから何度も起こるのを防ぐために、イスラム教の礼拝施設を監視しなければならないとも発言し、共和党内からも批判が相次ぎました。

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3.トランプ氏について語らない(Avoid the subject)

トランプ発言について、いちいち言っていたらきりがないでしょう、という立場の議員もいます。

Sen. Dan Coats -- another Republican whose name had been floated as a possible running mate for Trump -- also said he was just done talking about Trump. "I've said enough about Donald Trump for a while and I have to focus on a couple of other things," he said.
 ダン・コーツ上院議員はトランプ氏の副大統領候補にも名前が上がったことがあるうちの1人だが、彼ももうトランプ氏について発言しないと言っている。「当面トランプ氏について言うことは十分言った。もう少し他のことに集中しなければいけない」と彼は語った。

(単語チェック)
float:提案する
running mate:副大統領候補
focus on:〜に集中する

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4.まだ指名されたわけではない(Nominee? What nominee?)

予備選挙などの結果で指名が確実であっても、7月の党大会で指名されるまでは正式な大統領候補ではないという理由で逃げる発言も目立ちました。

"'We don't have a nominee' Sen. Alexander says in response to question on Trump. Informed he's the presumptive nominee: 'That's what you say.'" 
 アレキサンダー上院議員のトランプ氏に関する質問への答えは「まだ候補者は決まっていない」だ。事実上候補者に決まったと言われても「それは君の考えだ」と言う。

(単語チェック)
in response to:〜に答えて

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5.質問に答えない(Give reporters the silent treatment)

最後に、とにかく答えている間がない様子で質問の相手をしない人もいます。

Just because you have to walk past reporters to get places in the Capitol doesn't mean you have to answer their questions.
 国会議員としてリポーターの前を通るからといって、質問に答えなければならないわけではない。

というわけですが、さすがにただ無視はしにくいので、聞こえないふり、急いでいるふり、電話しているふりをするようです。

なお、この文でJust because you have to walk past reporters to get places in the Capitolは、本来「〜(because以下)というだけの理由で」という副詞節のはずですが、そうするとdoesn’t meanの主語がありません。

実は、Just because以下が名詞節扱いとされて主語とみなされます。Because、Just becauseによるこの形は実際にはよく使われ、間違いではありません。

自分の党の候補者なのに、あの手この手で逃げ回っている様子がわかりますね。本来ならそれだけでも不安のタネになりますが、11月に向けてトランプ氏に変化は起こるのでしょうか?

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