目は口ほどに・・・eyeを使った日常表現10選

例文
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日本人に比べて、英米の人たちはジェスチャーの表現力が豊かだとよく言われますが、同じことは目による意図的なしぐさにも言えるようです。

日本人と違ってウィンクも自然ですし、眉まで目一杯使って「まさか」「本当?」という気持ちを表現するのも上手です。

そのためか、英語には「eye」を使った表現もたくさんありますので、その中から今回は10個の表現を紹介します。

eyeを使った日常表現10選

blue-eyed あどけない、無邪気な

Americans have a certain blue-eyed look.
 アメリカ人には一種のあどけなさがある。

欧米の人々の目を「青い目」とよく言います。しかしいわゆる白人種の人々の場合、生まれたばかりの赤ん坊は青い目をしていますが、成長するにつれてその色が深く暗色がかってそうです。

そこで、大人になっても青く透き通るような目を持ち続けている人は、幼い印象を与えるという意味で、blue-eyedと言われます。

また、目上の人から特別に目をかけられていることも、blue-eyedと言います。子供のように可愛がられているという意味ですね。

catch [人]’s eye (主語と)目が合う、目を引く、目に留まる

I kept trying to edge him over to you, but I couldn't catch your eye.
 彼を君のところに連れて行こうとしていたけれど、君と目が合わなくて。

「アイコンタクト」という言葉がありますが、人同士の接触はまず視線から始まります。何かを伝えたいとか、この人と関わりたいという相手に視線を送って、相手がそれに気づいて視線が返ってきたら、視線が接触します(合います)。

これが、catch [人]’s eyeの基本です。

また、人に限らず何かが人の目に留まる、目を引くという場合にも当たります。

Something caught her eye.
 何かが彼女の目を引いた。

hold [人]’s eyes (相手の)目を見つめる、視線をそらさない

He held my eyes until he was sure I had received the message.
 私がメッセージを受け取ったと確信するまで、彼は私を見つめていた。

holdと言ってもつかんでいるわけではなく、そのままの状態にしておくといった意味の使い方です。

同じ意味は、hold [人] with one’s eyes、またはone’s eyes hold [人]’s (eyes) という形でも言うことができます。先ほどの例の前半をこれで書き直すと

 He held me with his eyes
 His eyes held mine/my eyes

となります。

kill [人] with one’s eyes [人]をにらみつける

He killed me with his eyes.
 彼はすごい目つきで私をにらみつけた。

ただ見つめるのではなく、悪意や憎悪に満ちた目つきでにらむ時にこれを使います。日本語の「刺すような目で見る」にも当たります。

ヨーロッパなどでは、悪意を持って人をにらむ時、その目は邪悪な目(evil eye)になって相手に災いをもたらすと考えられていて、非難の目つきを表すのにthe evil eyeという表現もあります。

He gave me the evil eye.
 彼は私をにらみつけた(いやな目で見た)。

look into [人]’s eyes (相手の目を)見つめる、のぞき込むように見る

She listened, looking into his eyes all the time.
 彼女は彼の目をじっと見ながら話に耳を傾けた。

look intoには「〜を調べる」という意味があるように、興味を持ってのぞき込む感じを表します。

見つめること自体、相手や対象に興味や好意を持っていることの現れなので、look intoでも相手に対する好感度を十分表していますが、もっと強い気持ちを表すために、lookをgazeやstareのようにそれ自体で「見つめる」という意味の動詞に置き換えることがあります。

narrow one’s eyes (不機嫌そうに・疑わしそうに)目を細めて見る

He narrowed his eyes and lifted his head.
 彼は気難しく目を細めて顔を上げた。

これは日本語と英語の意味の違いに注意しましょう。

日本語で「目を細める」というと、機嫌よく和やかに笑っている表情を表しますが、英語のnarrow one’s eyesには好意的な意味がありません。反対に、不愉快でまともに見る気にもならないので目をきちんと開けないという発想です。

人間は目を危険から守ろうとする時、反射的に目をつぶったり、目を細めたりしますが、これがnarrow one’s eyesの基本です。

one’s eyes pop 目玉が飛び出る(ほど驚く)

Mary felt her eyes pop and her breath caught in dismay.
 メアリーは失望のあまり、目が飛び出て息が止まるように感じた。

popはポップコーンのpopなので「はじける、飛び出す」という意味(元は「ポン」という音)の動詞です。

目がpopするということは、驚いて目が大きく開くと白目が大きく見え、目が飛び出たように見えるという誇張した表現です。

pop outやpop out of one’s headという形になることもあります。

I asked what she had done, my eyes popping out of my head.
 私はびっくりして、彼女が何をしたのかを尋ねた。

roll one’s eyes (恐怖や驚きのために)大きく開く

Leon rolled his eyes in terror.
 レオンは恐ろしさのあまり目を大きく開いた。

rollなので目玉をぐるっと動かして目を開くという動作で、訳語を「目をギョロギョロさせる」「ぎょろつかせる」とすると少し違います。

日本語で「ぎょろぎょろ」というと、周囲を注意深くにらむことですが、英語でroll one’s eyesと言う時は、恐ろしさやあきれた思いのために、白目をむきだしにして目を開くというイメージです。

rollを自動詞として、one’s eyes rollという形にもなります。

"They will kill me." His eyes rolled.
 「奴らに殺される」彼は目をむいて言った。

rub one’s eyes 目をこする

He rubbed his eyes. He hadn't slept well last night.
 彼は目をこすった。昨晩寝不足だったのだ。

疲れた目や涙目になった目をこする時や、目がはっきりしないでよく見えない時に使います。

rubはいろいろなものをこする時に使えます。次は手をすり合わせる時の例です。

My teeth chattered as I rubbed my hands near the fire.
 火のそばで手をすり合わせながら、私は歯をカタカタ鳴らしていた。

また、rubは同じ形で名詞にもなるので、次のgive a rubもよく使われます。

She pulled out a towel and gave her head a quick rub.
 彼女はタオルを引き出して頭をさっと拭いた。

spit in [人]’s eye [人]を侮辱する、困惑させる

Bill spit in Mary's eye when he said, "I told you that."
「だから言っただろう」と、ビルはメアリーを侮辱した。

「人の目につばを吐く」という、あまり現実的には起こらない表現ですね。こういう極端な言い方にはそれなりの強い意味があるという例です。激しい怒りやいらだち、侮辱などを表す決まり文句です。

同じ意味で、spit in [人]’s faceという場合もあります。

「eye」を使った10個の表現、いかがでしたか?
決まり文句だけでなく、使われている動詞自体のニュアンスも確かめながら読んでいただくと、さらに応用が効くと思います。

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